転生したら鬼と家族になりました【鬼滅の刃】

丗 ページ30

無惨様が居なくなって最初に口を開いたのは黒死牟だった。




私はその一言が衝撃的すぎて一生忘れないと思う。



｢今日から…おじいちゃんになる黒死牟だ…おじいちゃんと呼んでくれ…｣





な に 言 っ て ん だ ？





そんないきなり変な自己紹介されても私の脳は追いつきません。




おじいちゃんになる、とは？？




流石に上弦の壱をジジィ呼ばわりするほど肝座ってるないです。




無理です。



その考えを見透かしたかのように黒死牟がいった。



｢1度でも呼ばなければお前の胴体と頭は泣き別れする…これは無惨様からの伝言だ…｣


喜んで呼ばせて頂きますおじいちゃん。



呼び方ひとつで生きるか死ぬか決まるこの世界怖。

そもそも呼び方って強制させるものじゃないて。



ここでふと先程見た夢の内容を思い出した。
仲良くするとか何とか言ってたやつ。


そうか、そういうことか。


あの夢を見せてくれてありがとう、神様。
ヒントをくれてありがとう、未来の友人。



私、鬼と仲良くするよ。





『分かりました…おじ、おじいちゃん？』


意を決してそう呼んでみる。


｢もう一度｣



『はい？』



｢もう一度…呼んでくれ…｣




どうやら気に入ってくれたようだ。




『おじいちゃん』





｢もう一度…｣





『おじいちゃん』





｢もう一度｣





『いつまでや｢もう一度｣





オーラが凄いです。黒死…おじいちゃん




｢もう一度頼む｣






『おじいちゃん』




｢感謝する｣




5分ほどおじいちゃんと連呼していると気が済んだのかようやっと終わった。


いやまって鬼の中で二番目に強い方にお礼を言われたんですけど衝撃。



ここでおじいちゃん…お外連れてって…？(はあと)ってやったらわんちゃん外連れてってもらえるのでは……？



そんな馬鹿な考えは黒死…おじいちゃんの圧でかき消されたのであった。

丗壱→←廿玖

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す