足りない分だけ愛してよ

mzkm___噂通りの ページ24

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最近、川上の口からよく出てくるAという子。

どうやら、あの川上が一途に思っているらしいが聞いたところによると関係はものすごく複雑で。

一体どんな子なのか気になって久しぶりにオフィスへと足を運ぶ。

オフィスの前に女の子が1人立っている。
整った顔をしていて、仕草なんかからこの子だとすぐにわかった。

『あの、さっきから突っ立って何してるんですか？オフィス開きましたよ！えっと……水上さんですよね！』

彼女から話しかけてきた。

中には伊沢さんと福良さんがいて、初対面の僕たちは挨拶がてら少し別室でゆっくり話しながら作業することに。

そんときの伊沢さんの顔と言ったら……

『お話は聞いてます！水上さん！初めまして、Aです！』

第一印象は"いい子"。

「僕もよく川上から聞いてるよ、なかなか複雑なお話をね」

『あら、知ってるんですね笑笑』

彼女はふふっと笑っただけ。
否定しない。

「否定しないってことはあれ、本当なんですね」

『はい、本当ですよ、私は皆さんを愛してます』

なるほど……でも、僕も皆の気持ちがわかることになる。

それからたった数時間しか経ってないのに僕はなぜか彼女に惹かれ始めている。

何か特別な魅力があるんだろうな。
僕は本来の目的は達成したし、これ以上彼女と関わるのは危険だと判断した。

「Aちゃんが詐欺師とかじゃなくて良かったよ」

なんてちょっと格好悪い言葉だけ残して、オフィスを去ろうとする。

『またいつでも会いに来てくださいね、水上さん』

彼女はまたふふふと笑いながら僕にそう伝えた。



やっぱり彼女は噂通り、
危険な人だ。

fkr___晴と褻→←sgi___口実だよ

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