実験代 ページ10
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A
(……何、これ…)
「こいつを使えば彼奴等に、復讐出来る…!!」
「無茶です!!それに、王には、………」
「報告なんぞ必要無い。王を殺せばいいのだから。
それに、都合良くニンゲンが落ちてくるなんて。
恐らく最後のチャンスだよ。」
…夢、かな？
にしても、あの被検体？って言うのかな…
あの人、体が溶けてる様な…
「君が私を止めると言うなら、
君には犠牲になって貰うしか無いな。…残念だよ。
君なら理解してくれると思っていたんだが…」
「…犠牲になんて、なる訳無いでしょう！」
そう言った研究者は、走った。
ただひたすら、どこに行くのか、分からないけど。
そうして研究者が1人になった時だった。
被験体が入れられていた、カプセルが、
…割れた。
「…おかあさん…おとうさん…なんで…？
ひぃくんにはやさしいのに…
なんでわたしはぶつの…？いたいよ…なんで…？」
そう被験体は言った。
…子供にしては身長が高いし、
実験で伸ばされた…？
「…何故、カプセルが…？
……まぁいい。まずは彼奴を消すのが先だ。」
そう言った研究者は被験体を操る為か、鎖を出した。
「お前は私と来るのだ。
私の復讐、輝かしい未来の為にな。」
「ふくしゅう…？みらい……？
それより、おかあさんやおとうさん、
ひぃくんは………？」
にしてもひぃくんって誰だろ。
弟とかお兄ちゃんかな？
「其奴の事は忘れろ。お前は私と共に行く。
私の為の道具。それだけだ。」
そう言って鎖を繋げようとした。
「……！
はなして…かえらないと…、
おかあさんに、おこられる…かえらなきゃ…」
「その必要は無い!!お前は私と共に行くのだ!!」
そう、無理矢理繋げようとした時。
研究者の体は溶けて、アマルガムの様な…
……これって…あの時の…
じゃああの被験体は…
そして被験体は研究者を溶かし動き始めた。
家族を探す様に。
街は騒ぎになり被験体を追い払おうとし、
抵抗すれば溶けていった。
……あれ？
何でここから進めないんだろ。
…まぁ進めないなら研究室調べてみよ。
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……？
何だろこのファイル。
何々…
『被験体:F
本名:ファミー(姓は不明。)
年齢:11歳
地上から落ちて来たであろうニンゲン。
おそらく虐待を受けていた。』
…え？
……11…歳？
にしては幼かった様な…？
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作者名：哀華ゼナ | 作成日時：2024年9月28日 6時
