21 ページ21
・
スニョンに距離を置くと言われた日から数日が経とうとしているけど、相変わらずスニョンは私を避けている。
時間さえあれば来ていた作業室にも来なくなったうえに、ここで神様のいたずらだろうか、代理をこなしていたレコーディングの仕事が全くと言っていいほどない。
こうしてみれば、SEVENTEENの仕事が決して多いわけではない私に寂しいという感覚を感じさせなかったのは、スニョンが逢いに来てくれているおかげだったのだと思わされる。
気になって練習をちらっと見に行くけど、邪魔をしてはいけないからスニョンを少し見て仕事に戻る、という日々を過ごしていた。
そして、SEVENTEENのみんなからは心配の連絡が絶えなかった。
スニョンと喧嘩したの？
何かあったなら話聞くよ。
ヌナ、大丈夫？
こうやってたくさん心配してくれているけど…
『ごめんねみんな、私が悪いの…』
真っ暗になったスマホの画面に映る私の顔は酷いもので、毎日ずっとこんな顔をしているんだろうかと自嘲する。
このままスニョンが離れていって、もう二度と戻ってこないとしたら…
私はどうしたらいいんだろう。
『別れたくないよ…』
それだけは絶対に。
消えそうなくらい小さな声で呟いてすぐ、ドアをノックする音が聞こえて、返事をすると…
JH「やっほ」
ガチャ、と音を立てて入ってきたのはハニで、前に会った時よりも顔色が良くて安心した。
いつも通り飲み物を渡すとハニは不思議そうに首を傾げる。
JH「あれ、いつもの栄養ドリンクじゃないんだ」
キョトンとした顔で、手渡したバナナ牛乳と私の顔を交互に見つめるから苦手だったかなと心配になり、栄養ドリンクに手をかける。
『栄養ドリンクの方がよかった？』
JH「いや、なんで変えたのかなって思っただけ」
『みんな栄養ドリンクじゃなくてジュースが良いっていうからバナナ牛乳買っておいたの』
JH「わざわざ買いだめまでして？」
『私もハマったから』
JH「本当は牛乳苦手なくせに」
『…もう克服したよ』
ハニは半分嬉しそうで、半分呆れたように笑って私を見て言った。
JH「ヌナってほんと優しいよね。
その優しさに免じて…
ホシを許してやってくれない？」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1209人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おてて(プロフ) - チルソンさん» チルソンさんコメントありがとうございます！有難いお言葉です🙇♀️更新頑張ります！ (2023年3月5日 8時) (
レス) id: b9dd2892ba (このIDを非表示/違反報告)
チルソン - 癒されます^^* 次のお話が楽しみです！ (2023年3月5日 3時) (レス) @page47 id: 72c987a0c6 (このIDを非表示/違反報告)
おてて(プロフ) - ビーグル犬さん» ビーグル犬さんコメントありがとうございます！今気づきまして返信が遅くなってしまいすいませんでした🙇♀️そう言っていただけて嬉しいですぅ！これからもラブラブさせたいなぁなんて思ってます🥰 (2023年1月28日 20時) (レス) id: b9dd2892ba (このIDを非表示/違反報告)
ビーグル犬(プロフ) - ああああああー！！！ラブラブ最高です_:( _* ́ཫ`):_ (2023年1月11日 14時) (レス) @page27 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
wakagaoqiao31(プロフ) - 本当ですよね、、日産スタジアムすごく連発してたので希望が見えました笑またそれに向けて勉強頑張ります笑笑！！ (2022年12月10日 17時) (レス) id: 84a4ccda5c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おてて | 作成日時：2022年11月29日 11時
