ナースの体調不良5 ページ44
和サイド
潤くんに支えられている清水さんを見て本当にびっくりした。
生理痛でここ数か月辛かったみたいだけど、なんで相談してくれないかなぁ。
確かに話しにくいことかもだけど、薬買って飲んでたって思うと俺の存在って何？って
ちょっと傷ついちゃう。
潤くんが慣れた手つきでエコーの準備をしている。
検査の邪魔にならないようにタオルケットをお腹にかけてあがる。
「なんで話してくれなかったの？先月も辛かったんでしょ？」
潤「心配かけたくなかったんだってにのに。ナース一人ドクター一人で切り盛りしてる診療所だから、私が倒れるわけにはいかないんですって。ねぇ？ゆみちゃん。」
清「和先生に負担になったら嫌だから。」
「そんな風に思うわけないよー。知らないところで我慢して薬買って飲んでたってほうが悲しいよ。そのうえ毎日近くにいるのに全然気づかなかった自分にもちょっと幻滅。」
潤「ほら俺の言った通りでしょ？にのの言ったことそのままゆみちゃんに言っておいたよ。じゃあお腹にプローブ当てるからちょっと冷たいよ。痛かったら我慢しないで教えてね。」
ただの生理痛だといいけれど何か病気が見つかればフォローしてあげなくちゃいけないし、本人が責任を感じてしまうだろう。
潤「ちょっと強く当てるね。」
グイっと慣れた手つきでプローブを押し当てる。画面と潤くんの手元を交互に見つめながら何か見つからないかと心配になる。
「痛くない？」
清「大丈夫です。」
我慢してるのか本当に大丈夫なのか。
いつも元気な清水さんだからついつい何もかも任せてしまうけれど女性だから毎月それなりに辛い時期はあるわけで。もう少し気を配ってあげるべきだったな。
潤「にの、ちょっと右の卵巣の下あたりぎゅっと押さえてくれる？そのほうが見やすいから。ちょっと痛いと思うけどすぐに終わらせるから頑張ってね。」
少し不安そうな顔でうなづいた。
揃えた指の腹でぎゅっと押さえ込む。こうやって清水さんの体に触れて診察したこともなかったな。
しばらくプローブをあちこち動かしながら画面とにらめっこしている潤。
何か気になるところがあるのかな。
潤「はい、おしまい。大丈夫、異常はないよ。エコーだけだから完全とは言えないけれど、筋腫もないし卵巣も腫れてない。過労もあっていつもより生理痛が酷いんだと思う。念のため採血でホルモン値見ておいたほうが良いと思う。」
「薬は今度から俺がちゃんと処方するから、我慢しないでよ。」
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作者名：ルパン
| 作成日時：2019年8月28日 20時
