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翌朝、やけに早く目が覚めのそのそと居間に行くと、そこには既に朝支度を済ませたAがいた。
「あ…師範…」
予想よりも早い俺の起床にAは少し驚いた様子を見せた。
「相変わらず早い起床だなァ。」
「師範…その、…昨夜はお見苦しいところをお見せして申し訳ありませんでした。」
どこか浮かない顔で、バツが悪そうな顔でAは謝った。まあ、直ぐに立ち直るのは簡単なことでは無い。
「昨夜ァ？悪いが昨日のことは一日何も覚えてねェんだわァ。」
そう答えると、Aはキョトンと豆鉄砲を食らったかのような顔を見せた。
「そう、ですか。師範はお優しいですね。」
くすくすと笑うAを見て、緊張が解れホッと胸を撫で下ろす。無理はしているだろうが、昨日よりは落ち着いたようで安心した。
「ところで師範、今朝目が覚めると私は自室の布団の中に居たのですが、昨夜私はどのようにして眠りについたのでしょう。」
「あァ？それは俺がお前を抱えて…」
「抱えて？」
昨夜のことを思い出す。あの時は状況も状況で何も思わなかったが、今思えば俺はこいつを抱き抱えて…
カアッと顔が熱くなる。
「あれ？師範は昨日のことは何も覚えていないんじゃありませんでした？」
「あァ？！それは…！」
「師範…もしかして眠ってる私に何か変なことでもしました？」
何言ってやがんだこいつはァ！
悪戯気にニヤニヤしながら自分の体を手で隠すような仕草をするAの頭をすっ叩く。
「痛い！」
「寝落ちたお前を俺が抱えて布団まで運んでやったんだろーがァ！」
「やだ師範ってば勝手に女の子の部屋に入るだなんて！！」
ブチッと、何かが切れる音が聞こえる。血管か？それとも堪忍の尾か？何が切れようがそんなものはどうでもいい。
「テメェ！餓鬼みたいにわんわん泣いてそのまま俺の腕の中で眠りこけたのはどこのどいつだァ？！」
「へッ？！ちょっ…！」
自分の知らない姿を暴露されると、Aは頬を紅潮させていく。
「手を繋いでもいいですかとか、あれも理由があったとはいえ大胆だったよなァ。」
「それは…！」
「お前があんなに甘えん坊だったとはなァ。」
「全部忘れたって言ったくせに！師範の意地悪！！」
「けっ！何とでも言いやがれェ。」
冗談が言えるくらい気持ちは落ち着いたのか。
「飯食って稽古すっぞ。早く準備しろォ。」
お前が背負ったものは俺も一緒に背負ってやろうじゃねェか。
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瑠璃瑚(プロフ) - 釈迦様さん» お恥ずかしい変換ミスです…作中一通り見直して訂正はしたのですが、まだ直っていない箇所が有ればご指摘頂きたいです。 (2020年2月19日 20時) (
レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃瑚(プロフ) - しらとぅさん» なんとお優しい、、ありがとうございます！>< (2020年2月19日 20時) (レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
釈迦様 - 師範が市販…°。:(°ε°)ﾌﾞﾌｯ! (2020年2月17日 0時) (レス) id: bccea59c19 (このIDを非表示/違反報告)
しらとぅ(プロフ) - 瑠璃瑚さん» いえいえ！誰でもミスはありますよ！これからも頑張ってください！ (2020年2月8日 20時) (レス) id: 785ac6cfee (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃瑚(プロフ) - しらとぅさん» ご指摘ありがとうございます！お恥ずかしい変換ミスをしてしまいました、、>< (2020年2月8日 20時) (レス) id: f99ae6b9f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃瑚 | 作成日時：2020年1月11日 14時
