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「計画の遂行には莫大な金がいるが、今どきヤクザ者に投資しようなんて物好きはなかなかいなくてな。

ただ、名の膨れ上がったおまえたちがいれば話は別だ。




俺の傘下に入れ。


お前たちを使ってみせよう。


そして俺が、次の支配者になる」




死柄木はもちろん、即答した。






「帰れ」





と。





それを聞くが早いが、マグネが腰を上げた。



武器である大きな磁石を包んでいた布を取りながらオーバーホールの方へ向かっていく。





「ごめんね極道くん。私達誰かの下につくために集まってるんじゃあないの」





マグネの"個性"によりS極の磁力が働き、オーバーホールの周囲の空間のベクトルが変化する。





「こないだ、友達と会ってきたのよ。

内気で恥ずかしがり屋だけど、私の素性を知っても尚友達でいてくれた子。


彼女言ってたわ。

"常識という鎖につながれた人が、つながれてない人を笑ってる"」




自然の摂理とは違った重力の流れに逆らいながら手袋を外したオーバーホール。


それを見て、今まで体育座りでこの成り行きを見守っていたAの胸が騒いだ。






「何にも縛られずに生きたくてここにいる。
私達の居場所は私達が決めるわ!!」





ガンッと痛そうな音を立てて、オーバーホールの頭部が殴られる。





刹那、四方に飛び散ったマグネの上半身に、大量の血に、それを目にした連合全員の動きが一瞬止まった。









「ああ汚いな…!これだから嫌だ」





オーバーホールはジャケットを染めたマグネの血を手袋をはめたままの方の手で拭おうと擦る。






一気に張り詰めた緊張感。






コンプレスが彼を閉じ込めようと真っ先に手を伸ばした。


しかし、なぜか発動されない"個性"。




"圧縮"のためにオーバーホールの左手に触れた途端、彼の腕も吹き飛んだ。







「ってぇぇぇ!?」






止血をとすぐさまコンプレスの元へ走ったAの横を、死柄木も駆けてオーバーホールへ手を伸ばす。



「盾っ」






だが間一髪滑り込まれた下っ端のせいで、"崩壊"は本丸へ届かなかった。








「なるほど___……





ハナからそうしてりゃ、幾分かわかりやすかったぜ」

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篠瀬(プロフ) - 金爽さん» こちらこそ、読んでいただき、コメントもくださりありがとうございます😆そう言っていただけると本当に嬉しいです!! (4月1日 8時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
金爽(プロフ) - あ、、さ、さいこう。ありがとう、ござい、ます。 (4月1日 0時) (レス) @page35 id: 39dbcee998 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - ありがとうございます!とっても励みになります!!もっと面白い話をお届けできるよう、これからも頑張ります!! (3月27日 10時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
本好き - 面白かったです(^o^) 更新頑張って下さい! (3月27日 9時) (レス) @page25 id: 6183cd2648 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:篠瀬 | 作成日時:2024年3月11日 11時

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