第175話「女王にとっての」???? ページ33
「__」は、ずっと
そんな日常の中で、ある日突然……愛らしい少女が現れた。
その少女は、「__」にとって、太陽のように眩しく、初めて見た「面白いもの」だった。
ただ、少女は、「__」に気が付くことは無く……けれど、何時も、花が笑むように笑っていた。
うねる黒髪の男が、笑う少女の隣によく居たことだけ覚えている。
ただ、「__」は少女が幸せそうに笑うのなら、此方に気付かなくて善いと思っていた。
『おにっ、ちゃ……?』
初めて「__」が聴いた少女のその声は、絶望の色に染まっていた。
少女の目線の先には、既に息絶えた黒髪の男の姿が有り、「__」は少女の大切なものが無くなって、壊れかけているのだと悟る。
……「__」が、
「__」は、そう理解すると、少女の前に現れると、その力をただ少女の為だけに使い続けた。
其れから数年が経った頃……黒髪の男が、現れた。
「__」は思う。
嗚呼、生きていたのだ。
亡くなって等居なかった。
ならば、また失えば少女は壊れてしまう。
きっと次は取り返しがつかない。
故に、「__」は少女と同じぐらい、この男を、大切に想い、護らねばならないのだ、と。
少女は、「__」にとって唯一の護りたい者だから。
護るべき者だから。
私は、「__」……厭、「女王」で有るから故に。
「この街で……
少女の声に、女王は顔を上げる。
もう、大丈夫だ。
少女は、女王の力を使いこなせる。
……だから、女王は少女に力を全て預けた。
その事により、削られる筈だった少女の体力は失われる事は無く、代わりに少女の異能力……「女王の
女王は、嘗ての様に花が笑むように咲っている少女を見ると、優しく……満足げに笑っていた。
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作者名:業猫 | 作成日時:2019年9月9日 16時