第112話「事件の進展」夢主 ページ19
「“だけ”？ふざけンな。俺らみてぇな、お前らが云うチンピラの間には暗黙のルールが有る。例えば…＿＿」
「…例えば、“何でも倍にして返す”とかね。知ってるよ、それくらい。…でも、大抵は私達武装探偵社の強さにひれ伏して足を洗う…けど偶に居るの。こういう、根に持つ奴がね。」
その為に、どんどん圧倒的力の差を見せつける事が重要になってくるのだが。
「…そういうこった。何だ、分かってんじゃねぇか…暁いろはさんよぉ…」
「口調は如何したの？丁寧にしなくっちゃまた痛めつけられるんじゃない…彼女さんに？」
「ッ…！死んでるだろ！ざけんな、俺は……」
「お喋りするくらいなら奇襲でも仕掛けて見れば良いのに。」
眼を閉じてそう云い放つ私に、二人は怒りを更にあらわにしていく。
敵を煽る私を、敦くんはあわあわと不安そうに見ていた。
「…敦くん、後ろはお願い出来る？」
「…!!勿論！後ろは護ってみせるよ…！」
敦くんの答えに、私は少し、笑って見せる。
「さて…二人係で、倒してみる？」
「…上等だ。」
「負けたら全部話してもらうから。その代わり…」
「その代わり、俺らが勝ったら好きにさせて貰う。」
「結構。それくらいのやる気は出してもらわなくっちゃ詰まらない！」
ペティナイフだろうか＿＿小型のナイフを取り出すと、二人はそれを私に向ける。
一方、私はにやりと笑うと……
「女王の化身!」
まだ調整中の“小さな女王”を呼び出したのだった。
ソルにはさっき合図した。
仮に暴走しても太宰さんが来てくれるだろう。
…最悪、夜叉に女王を斬ってもらう。それが出来なくとも、太宰さんが来るまでの時間稼ぎ位容易いだろう。
事件は、こうして進展する。
第113話「戦闘開始！」夢主→←第111話「タレコミの真実」夢主
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：業猫 | 作成日時：2019年7月10日 12時
