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第4話「救いの手」夢主 ページ5

「……しょ、証拠は!?テメェらがマフィアの野郎っつー証拠は!!証拠がねぇ限り嘘じゃないとは言いきれねぇだろ!?」

動揺する主犯格の男の問いに、“太宰”さんは「うーむ……」と考え込む。

「……確かに、一理ある。君たちからみて私達が本物だとは言い切れないね。どうしようか、中也。正直此奴らごとき私達なら一瞬で倒せるのだけれど、それじゃあ面白くないよねぇ。」
「あ?知るか‼」

(やつがれ)が証拠となりましょう、太宰さん」

黒いコートを羽織った青年が現れ、そう言う。
その青年の羽織る外套は所々、まるで生き物であるかのように動いていて、朦朧とする頭で嗚呼、異能者なのか……などと考えていた。

「あぁ君……居たの。まぁ良い。分かった、上手くやり給え。」

さっきの笑顔から一転、冷たい表情(かお)でそう言う、“太宰”さん。
よく、見えないけれど……私にはその冷たさの中に、何処か優しさを見つけた気がした。

……最も、気がしただけかもしれないのだが。

「……。お任せを。」

少し寂しそうな顔をした後、彼は獲物を狩る獣の様な目をし、男たちを睨む(どうしても私も睨まれている気がするが、今は気のせいだという事にしておきたい)。

「異能力……“羅生門”!!」

そう青年が叫ぶとコートが“何か”に変わる。
……が、その先は私は知らない。
何故なら……もう、限界だったからである。

一分近くロクに呼吸も出来なかったのである。
そんな状態で、よく持った方だと思うのだが…ともかく私は、意識を手放したのだった。









そして、目覚めると…何故か太宰さんが私をじぃっと見つめているところだった。

「!?!?」
「あ、起きた」

「あ、起きた」じゃないですよ!?!?
私は力の限り、そう叫んだのだった_。

第5話「太宰さん(前編)」夢主→←第3話「助けて…」夢主


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設定タグ:文スト , 中島敦 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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業猫(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます……修正しますので少々お待ちください;; (2020年6月4日 23時) (レス) id: 3f4322bc19 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 名字を設定しても、(名字)のままなんですけど.... (2020年6月4日 23時) (レス) id: 63ee3bf45b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:業猫 | 作成日時:2019年5月20日 18時

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