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第22話「電話」夢主 ページ23

太宰さんが依頼人(物凄く美人)に心中のお誘いという名のナンパをし、国木田さんに連行されたのを私は追っていた。
……にしても、あの人何か見覚え有るんだよなぁ。
国木田さんが戻ったのを見てから、太宰さんに問いかける。

「太宰さん、あの依頼人に見覚えは?」
「……いや?私は無いねぇ。という事は……私が抜けた後に入ったのだろう。」
「そうですか……。」

私の云わんとしている事を察した太宰さんは首を振って否定する。

言い忘れていたが、実は私がマフィアに残っているのは太宰さんに相談の上だったりする。
二重スパイをしているのだ。
と、その時、私の電話が鳴った。

「……?もしもし?」
『久しぶりじゃのう、いろは。』
「紅葉姐様?どうしたんですか?」

私は姐様に、問いかけてみる。

『先程、芥川の部下が探偵社に行った筈だが……会ったかの?』
「嗚呼……一葉ちゃんかぁ。それで?紅葉姐様、それだけじゃないでしょう?」
『当たり前じゃ。私からの頼みは……厭、首領からの命令は、“芥川達(あやつら)の邪魔をせんで欲しい”じゃ』
「……理由は?」
『人虎、じゃ』

……敦くん?
私は紅葉姐様に、不信感と不安を混ぜ合わせたような感情を覚える。

『マフィアが総力を挙げて人虎の捕獲に動いて居る。もし邪魔をする輩が出た場合は、“誰であろうと”潰せとの命でな。私は可愛いいろはをこの手にかけたくないのじゃ……分かってくれるかえ?いろは。』
「……分かりました、紅葉姐様。“私は”邪魔しません。けど、探偵社の誰かが邪魔しようとしても…私は止めませんよ?それで疑われちゃあ元も子もないですし。それで大丈夫ですか?」
『十分じゃ。頼んだぞ、いろは。』

電話が切れたのを確認し、それから振り向く。

「太宰さん……聞いてました?」
「バッチリ、ね。大丈夫だよ、いろは。既に策は練ってある。いろはのお気に入りなんて久々だからねぇ。私も可愛い部下を見捨てるような人でなしじゃない。」

そう、優しく笑って下さる太宰さんに、私は心からの笑顔で応えたのだった。


矢っ張り、私の恩師は最高の人物である。

第23話「改めまして」夢主 (新ver)→←第21話「前職当てゲヰム(後編)」夢主


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設定タグ:文スト , 中島敦 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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業猫(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます……修正しますので少々お待ちください;; (2020年6月4日 23時) (レス) id: 3f4322bc19 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 名字を設定しても、(名字)のままなんですけど.... (2020年6月4日 23時) (レス) id: 63ee3bf45b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:業猫 | 作成日時:2019年5月20日 18時

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