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アオイ「…どうして？」
だって…私は月城家の人間で
本当は外なんて出られないのだから
そう言えてしまえば簡単だった。
「…それは言えないわ」
アオイ「…リリカ、僕はまた君に会いたい」
私だって……
「…やっぱり帰りたくなんてないわ」
アオイ「リリカは何かあってここに来たの？」
アオイは優しい瞳で私を見つめる。
優しくて暖かくて綺麗…私の冷たい瞳とは違う。
「…私、お嬢様なの、本当は外も出ちゃいけないの」
アオイ「そうだったんだね…」
笑顔で話を聞いてくれるアオイにどんどん話が進む
「私、もう嫌なの…監獄に入れられているみたい、何も私は特別じゃないの」
アオイ「…リリカは特別な人だよ」
「私、帰りたくない！アオイと一緒にいたいわ！もっとたくさん踊りたい…！」
アオイはそんな私を優しく抱きしめた。
アオイの匂いはどこか懐かしくて…
涙が出るほどに暖かかった。
ずっと冷たい監獄にいたようだった私の氷のような心を
甘くゆっくり溶かしていく…
アオイ「帰ろうリリカ、きっとまた会える」
「嫌よ！無理なの…」
涙が零れた。
涙が彼のタキシードを濡らしていく。
アオイとはもう…会えないの
私の生まれた世界はそういう宿命だから…。
アオイ「大丈夫…絶対会いに行くから」
「本当に…？」
アオイ「ああ、だから帰ろう。君のその綺麗な青い瞳が腫れてしまったら勿体ない」
私達は外に出た。
辺り一辺はすっかり暗くなり、私は現実を思い知らされた。
これから帰るんだ…
あの地獄に戻るんだ、それが私の運命なのよね…？
墨色の夜空を見上げ、私は溢れそうな涙を堪えた。
本当は寂しい気持ちを見ないフリして
少し雲に隠れた月明かりに瞳を照らした。
「…ねぇ、アオイ」
アオイ「ん？」
「…月が綺麗ね」
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あおい - めちゃくちゃキュンキュンします！面白い！！ (2021年1月2日 22時) (
レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
ルウト(プロフ) - お兄ちゃん……お兄ちゃんどうした！？(；ﾟдﾟ) (2020年12月11日 20時) (レス) id: d4c421289f (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - (´〜`)もう40話の続き気になる (2020年12月11日 0時) (レス) id: 5aab78de35 (このIDを非表示/違反報告)
メロンパン - 悪夢ってなんですのー??気ぃにぃなーるーー (2020年12月9日 16時) (レス) id: 0e27099bf0 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - 毎回気になる所で終わりますﾈｪ(´∀`) (2020年12月9日 15時) (レス) id: 5aab78de35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セピ
| 作成日時：2020年11月22日 0時
