青く輝く月を君に…【名前変換オリジナル】

45 ページ45

お兄様がバイオリンのレッスン室に入ったのを見計らって、私はここから出る。



ただ出るんじゃない、作戦だって立てている。




使用人は昼になると会議で場所を離れる。


その隙に何事もないかのように出る。



お庭の世話とか言って逃げてやる…
お兄様にさえ見られなきゃ大丈夫だわ






ライト「使用人、水篠さんは今日来てる？」


使用人「今日は別の方です。」




ライト「そうかー」







――――――――ガチャ





お兄様が…バイオリンのレッスン室に入っていった。



今がチャンスだ！！！



私はすぐに玄関に向かって走った。





使用人が普段通らない道と




わざと非常階段を降りて、使用人の交代のタイミングで逃げる。



上手くいく…！！









そのまま私は走って、玄関の大きな門の前まで辿り着いた。

よし…！！





あとはここを突き抜ければ…！！







「…出れた！」









久しぶりに嗅いだ外の空気



眩しいほどの太陽



薄ら寒い昼の空に…









涙が出そうだった…









よし、あとはこのまま仮面舞踏会に……


















ライト「どこへ行くつもり？」









その声を聞いて、私は一気に震え上がった。
…バイオリンのレッスンのはず…






ライト「リリカの服にGPS入れといてよかったーこんなことだろうと思ったよ〜笑」





「…な、んで」








どうして…！！！！









ライト「…リリカはほんと、嘘が上手いね」

46→←44

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す