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ここは赤司邸。
日本有数の名家赤司財閥の本家。
本家と言うだけあってそんじょそこらの家とは比べ物にならないくらい大きい家だ。
さて、ここ赤司邸の御曹司、赤司征十郎の部屋にいるのは誰か、気になりませんか?
…気になるでしょう。
それでは覗いて見ますか。
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「…この本は何なのだよ、赤司」
「見てて凄い胸糞悪いんスけど」
「テツに名前似てる奴もいるしな」
「ただテツヤのテツが被ってるだけでしょうに。こんな残酷な話に僕を絡ませないでください」
「え〜?でも黒ちんと髪の色一緒だよ?」
午後1時36分。
キセキの世代が赤司征十郎の部屋へと集まっていた。
キセキの世代が囲んでいる真ん中にはとある本が乗っており、題名は『6人の人柱』と言う題名だ。
この話はみかという女の子とけん太という男の子が会話しながら6人の人柱という話を話すというなんとも斬新な絵本。
…まぁ話の内容があれなのだが。
「…あぁ、俺も今朝この家にある図書館で見つけたんだ。小さい頃あそこの本は全部読んだと思ったんだけどね。
ただ、まさかこんなに残酷な話だとは思わなかったよ。人柱、と言っても絵本なのだから何か違う意味だろうと思って読んでみたらその通りの意味だった」
「読んでいる最中何度ぞっとしたのか分からないのだよ。…高尾に名前が似てる奴も出てきているしな」
「それ言うんだったら良にも名前が似た奴いるだろ」
「笠松先輩に似た奴もいるっス!」
「ん〜、たつって意味だと室ちんに似てる。」
「…黛さんにも名前が似ているんだが…」
そこまで言うと全員口を閉じた。
いくらなんでもここまで被るものなのかと色々思案していたりするのだろう。
「…まずよぉ、この千と咲良は水の中で泳がせてもらったって言う所は…」
「あぁ…縄を持っている村人に連れていかれたということは多分縄で重りを縛り付けて千と咲良も縛って水の中に生きたまま入れた…んだろうね。
…重りがついているからいくら足掻いても水中からは出られない、という意味だと思う」
考えを巡らせれば巡らせる程反吐が出る程にこの村人達は残酷な事をしていると実感する
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作者名:さくや | 作成日時:2019年8月17日 14時