犯人は誰だ! ページ11
貴「あっちゃ〜」
零の家庭菜園の野菜に水をやりにいくと無残な姿へと変貌していた。
貴「しかも、よりによってセロリ…」
セロリは零の大好物…。
バレたら怒るだろうなぁ…。
でも今日はこれから私も仕事だし…。
やった本人をみると気持ち良さそうに寝ていた。
私は呆れながら床の土は掃除してから仕事に向かった。
零「ただいま」
家に帰るとハロが出迎えてくれたが、彼女がいない。カレンダーをみると今日はモデルの仕事と生放送の収録と書かれていた。
零(最近、会えないことが多いなぁ)
寂しい思いを抑え、はしゃいでいるハロと散歩に出かける。
零「よーい…ドン!!」
いつものようにかけっこをハロとするが、すぐに立ち止まる。
零「ゲホッゴボッ。ごめん、ごめん…。さぁ、行こうか」
もう一度、走ろうとハロに声をかけるが、リードに抵抗を感じ、振り向くと顔を変形させるほど抵抗しているハロがいた。
零「どうした?ハロ。もう帰りたいのか?ほら、歩いてハロ…」
何度も歩くように促すが、抵抗の姿勢は変わらず。諦めて家に戻った。
貴「あれ?零、ハロおかえり」
零「A、帰ってたのか!?」
ハロを撫でながら俺の方を見る彼女。自然に上目遣いになる彼女に見惚れる。
貴「生放送がなくなったんだ。それにしても随分、早く散歩から帰ってきたね」
零「どうやら、今日は気分がのらなかったようだな…ゲホッゴホッ」
……。
咳をする零を横目で見つめる。ハロも心配そうに見つめる。
貴(風邪をひいたのか。ハロは零を気遣って散歩をやめたのか)
風邪引いている本人はあまり気にしていない様子。
零「A、ハロ。待ってろ。今食事の用意するから…」
家庭菜園のあるベランダへ向かう彼。
貴(家庭菜園……あっ!!!?)
零「セロリは育っているかな?あれ?苗が…」
貴(バレたぁぁぁ!!?めっちゃ顔怖い!)
ジト目でセロリの植木鉢を見つめる零。
やった本人はさっきまで窓にくっついて零を見ていたのにバレた瞬間こっそり逃げようとする。
零「ハロ?まさか君の仕業か?」
ハロに声をかける零。
ビクついて逃げるハロ。
貴(ハロ、貴方の飼い主は警察。悪いことした犯人を逃がさないよ)
案の定、捕まり問い詰められる。
零「勝手に食べたな?」
困り顔をしているハロ。
流石に、彼もそれ以上言及はしなかった。
233人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:じんべいざめ | 作成日時:2019年5月8日 7時