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凍えそうな空気の中、進学校の合格発表の一覧に自分の番号を探す。
どこにもない。
どうして、
「A、あったか？」
「…………」
「A？」
「……そっちは」
「俺は合格してた」
「……帰る」
後ろから呼び止められる声を無視して走ってその場を離れる。
少しでも遠く、透のいないところに行くためにひたすら走った。
三門市を一望できる高台に向かい2年前に被害を受けた三門市を見渡す。
「なんで、かなぁ…」
ボーダーに入ってから全部順調に行ってる気がした。
狙撃手の訓練では東さんには沢山褒められたし勉強も教えて貰って成績も右肩上がりだった。
それなのに、透もボーダーに入って、自分は攻撃手に逃げて、成績が上がらなくなって、
全部全部上手くいかなくなった。
だからどうか、透が攻撃手にはなりませんように
ベンチに腰掛けてぼーっと街を眺めていると後ろから足音が聞こえる。
どうせ観光か面白半分で来た他所の人間だろうと思い目を向けようともせずに俯く。
「A」
自分の名前を呼ぶ聞き慣れた声に身体が強ばる。
「なんで……」
「家に帰ろう」
「なんで来たの…」
「お前が行きそうなところを手当り次第探してた」
「そうじゃなくて！！」
「……？」
「なんで追いかけて来たの……」
「心配だったから」
当たり前のように言われたその言葉に、頭に血が上り足元がぐらつく
「なんで、私の事バカにしたいの！？」
「なんでそうなるんだ」
「だってそうでしょ！！
心配だからなんて理由でわざわざ探し回るとか……落ちた私をバカにしたいだけなんじゃないの！？」
「A」
「そんなこと言われなくてもわかってるわよ！自分がどれだけ惨めな女だってことくらい！！」
「A！！」
「うるさい！！アンタなんて大っ嫌い！！」
叫んで酸素が行き渡らない頭であ、言い過ぎたと思ったけどもう遅い。
「…………すまない」
なんで、アンタが傷ついたみたいな顔すんの？
泣きたいのはこっちなのに、
「先に、帰ってる」
その場から去る後ろ姿を見て虚無感に襲われ、地面に座り込む。
誰もいないのに、誰にも聞かれないように必死に込み上げくる涙を抑えようと口に手を当てながら少しだけ嘔吐く。
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澪音(プロフ) - コメント失礼します。私はあまり夢主と原作キャラの兄弟設定の作品を読まないのですが、この作品は凄く凄く面白くて、もう本当に双子なんじゃないかなと思ってきてます(笑)これからも応援してます！頑張って下さい！！ (2022年7月26日 0時) (
レス) @page18 id: 858f3638ed (このIDを非表示/違反報告)
ムギ（Life×89）(プロフ) - 空白さん» 返信失礼します。直りました！修正していただきありがとうございました。 (2022年3月15日 7時) (レス) id: cb7c3d6633 (このIDを非表示/違反報告)
空白(プロフ) - ムギ（Life×89）さん» 返信が遅くなり申し訳ありません。ご指摘ありがとうございます。修正させていただきましたが、直りましたでしょうか? (2022年3月15日 1時) (レス) id: 0813e35425 (このIDを非表示/違反報告)
ムギ（Life×89）(プロフ) - コメント失礼します。あらすじ画面の”こころ”というところを押してみたら自分の垢ページに飛んだのですが、、どうしてなのでしょうか？伝え方が下手くそですみません、、、 (2022年3月14日 1時) (レス) id: b068be7db6 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2022年2月4日 10時
