16狡い人 ページ16
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瑠「A?」
あんな事があって
部屋で布団にくるまってたら、
ドアの向こうからるっくんの声が聞こえてきた
瑠「…帰ってきたんだけど。」
声を聞くだけで泣きそうになる
翔也くんにキスされて
私は…どんな顔してるっくんに向き合えばいいんだろ
瑠「Aの好きなもの買ってきたから、出ておいで?」
「……」
それでも反応しなかった私に痺れを切らしたのか、ドアが開く音が聞こえた
瑠「なんで寝てるフリしてんの?」
寝てるフリしてるって……
どうしてるっくんには何でもお見通しなんだろう
「………」
瑠「…ほら、起きてる」
おふとんを捲られて、るっくんと目が合ったけど
すぐに逸らしてしまった
瑠「……どうした?」
「…………」
私のベッドに腰掛けると
るっくんの……手が、私のおでこに触れる
それだけで
私の心臓がバクバクと音を立て始める
瑠「…元気そうだけど?」
「……寝ようとしてたのに。」
瑠「本気で言ってんの?」
「……」
本気だったら、なんだっていうのよ………
瑠「俺が帰ってくるまで寝ないって、いつも言ってたじゃん」
「……」
瑠「……なんかあった?」
私が首を横に振ると、
瑠「…はぁ」
って…小さな溜め息を吐くるっくん
瑠「俺明日の朝早いからさ……」
そっと彼の手が、私の髪に触れる
瑠「でも、早く帰るから?」
そう言うと、私のおでこに軽くキスを落とすと、部屋を出て行った
「……ずるいよ…」
るっくんは
どこまでも、狡い人
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ななし - めちゃめちゃ続きが読みたいです!泣 すごくお話が面白くてすごく好きなんです…やっぱりもう忘れちゃったんですかね…前のも合わせて何度も読んでます…笑 (2022年4月17日 1時) (レス) id: 18bfafaa9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちご | 作成日時:2021年9月26日 21時