例え仲が悪くとも (ページ19)

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稽古ページ19

夢主side

片付けは俺がするからと兄上に言われて会合後暇になる
何をしようとぶらぶら歩いていると彩矢様を見つけた
隣に誰かいる、そう思うも見覚えのある人なので構わず近付いた

「彩矢様、こんな所におられたのですね…
ごきげんよう、白葉様」

声をかけると彩矢様は私を見て白葉様を見る
白葉様も私を見てから、彩矢様を見た
2人でお互いを見つめあっている、多分お互いに私と知り合いなのかと言いたいのだろう
クスクスと微笑みながら「白葉様は抹茶に関してのお得意様で、彩矢様は私の兄、宇治の命の恩人なのですよ」と伝えると理解してくれた

「そうだったのね、旅が終わったあともこうやって…
あんたは本当に偉いわねぇ」
「う、そんなことありません……
後、Aちゃん！」

白葉様に微笑まれながら頭を撫でられる彩矢様は顔を赤くしていた
白葉様…常識離れな麗しさを持ってるもんね、まるで天上人
女性の私でも気後れしそうなほど美しい人に微笑まれながら褒められてら誰でも顔を赤くするものである
そこにハッとした彩矢様は慌てて私にあることを伝えようとしていた＿の前に、ついうっかりと約束と違う呼び方をしたのに気付き口を手で抑える

「ふふっ、そうだったね、彩矢ちゃん」

「あらあら仲良しさんねぇ」と朗らかに笑う白葉様を他所に要件を聞く
彩矢様は少し恥ずかしそうに俯いてから決心したように顔を上げた

「あの、私に…今度の炉開き…？に招待来ますか！？」

……あ、色々と察した、というのはこの際言わないでおく