島の秘密 ページ44
二人にもようやくわかってきた。
これは、“異常”だ。
決して“気のせい”じゃなくて。
正真正銘の、“現実”。
『私たちは一体、どうすれば…』
Aは戦場に投げ出された子供のように、
困り果てた声で云った。
乱歩は依然として、謎のリズムを刻んでいる。
ハ「早いところこの島をでることだな」
乱「でも僕ら、広介とかいう、なんか幸薄そうな大学生から、ここの調子を頼まれてるんだよなぁ」
“幸薄”というのが若干引っ掛かったが、そこにはあえてなにもいわず、目をつむった。
が、しかし、依頼人の答えに、いや危なそうなところでした。じゃお話にならない。
なんとかして、ここがどんな場所なのかを突き止めなければ。
八「そんなに知りたいなら、人に聞けばいいじゃないか。扉を叩けばでてくるさ」
彼はそう云って、扉を叩くマネをした。
『いえ、ありがとうございました。…じきに
もう一度、会うことになるでしょうから、そのときはよろしく頼みますよ』
Aはクスリともせずに云った。
それを乱歩は、何故かさも意外そうに眺めてから、またそっぽを向いた。
診療所の扉を再びくぐると、乱歩はニカッと
笑って云った。
乱「君、面白いねぇ」
『は?』
乱「だ、か、ら、面白いねぇって。うふふ」
ニヤァっと不敵に笑った。
Aはそこになんだか、底知れぬ恐ろしさを感じた。
『そうなんだ』
乱「他人事だね」
『いつだってそうよ』
乱「そうかもね」
くるくると指を回して、乱歩は返した。
そこには、彼こそどうでもいいやと思っていそうな、いい加減さがあった。
沈黙に、行ったり来たりの波の音が
こだました。
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丸ノ内マルフォイ - 闇川幽鬼さん» おお!とても丁寧なご説明、ありがとうございます!もう絶対教えてくれる人とかいないだろとか思ってたんで、とてつもなく嬉しいです!これからも更新頑張っていきますので、何卒宜しくお願いします! (2019年9月5日 22時) (レス) id: f3401d0768 (このIDを非表示/違反報告)
闇川幽鬼 - 次に貼り方は貼りたい場所を長押しすると上に「ペースト」という文字が出ます。それを押してコピー完了・・・だと思います。・・・説明下手ですいません。分からない所があれば言って下さい。上手く説明出来るか分かりませんが頑張ります。 (2019年9月4日 23時) (レス) id: 56867ea8da (このIDを非表示/違反報告)
闇川幽鬼 - いつも楽しく見させて貰ってます。URLの貼り方は貼りたい文字を長押しすると青い枠?が出てきます。枠の青い丸を長押しスライドさせて貼りつけたいURLを選択します。上に「コピー」という文字が出ます。それを押してコピー完了! (2019年9月4日 23時) (レス) id: 56867ea8da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:丸ノ内マルフォイ | 作者ホームページ:http://subetenohazimari
作成日時:2019年8月14日 23時