俺達のマネージャー 3 (ページ38)

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和輝side

和｢全然起きねぇし｣

人の膝で爆睡している俺の妹
鼻をつまんでも頬を抓っても一向に起きる気配がない
疲れも溜まってたんだろう
こんな公の場で気が緩むなんて気を許している証拠だから仕方がないとため息をついてグラスを煽る

公｢ほんと、成長したよね
"A"が子供の頃心配になるくらい泣き虫だったし｣

和｢お前そろそろこいつの前でも呼んでやったら？
もう必要ねぇだろ｣

公｢まぁ、ね
でももう癖になっちゃってんだよ笑
本人も諦めてるっぽいし結婚式ぐらいは呼んでやろうかな笑｣

和｢その前に彼氏だろ笑｣

まだAが赤ん坊くらいの頃、公輝は普通に名前で呼んでいた
けれどAが我慢を覚え始めてからチビ助と呼ぶようになった
俺と同じく、感情を曝け出せるように
こいつはこいつなりにAを守ろうとしてくれていた
Aが怪我をした時も駆けつけようとしたし、理由を話すといつもの穏やかな雰囲気は消え去って本気で相手を殴りかねない程怒り狂っていた
表には出さないけどこいつも中々なシスコンだ

公｢和輝ってさ、Aが彼氏連れてきたら納得できんの？
想像つかないんだけど笑｣

和｢急だな笑
つーか、ぶっちゃけ無理だろ
親戚にお前、仕事仲間にEXILEの人達だぞ？
見た目も中身も出来た男達に囲まれてたらハードル上がりまくるわ｣

公｢じゃあその仕事仲間だったら？｣

枝豆を持つ手がピタリと止まる

和｢....あ？｣

公｢こっわ笑
もしもの話だって
チビ助はともかく、向こうに好かれる可能性だってあるわけでしょ？
慎君とか海青君なんてチビ助にデレデレらしいし、今はお姉ちゃんみたいだって思ってるかもしんないけどそれが恋愛感情に変わるなんて一瞬だよ？
後は昔からお世話になってる陣君や龍友さんでしょ？
玲於君もマネージャー時代に懐いてるって聞いたことあるし、いつ彼氏が出来てもおかしくないと思うけど｣

指を折りながら次々と男の名前を出す公輝に眉間の皺が深くなる
Aに彼氏なんて想像もしていなかった
冗談交じりでさっさと男作れよ、なんて言ったことはあるけどそれはA自身にその気がないから言えることだ

和｢別にこいつが好きならいいんじゃね？｣

公｢ほんとにー？笑｣

和｢俺らから奪えるもんならな｣

公｢渡す気ないくせに笑｣

和｢お前もだろ笑｣

シスコン上等
俺らが大事に守ってきた宝を簡単に渡すわけにはいかない

まぁ

本人には絶対言えねぇけどな