俺達のマネージャー (ページ36)

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樹side

｢あれ？樹君？｣

昼休憩に近くのコンビニに行くとAさんに声をかけられた

樹｢お疲れ様です｣

｢お疲れ様
お弁当苦手なものだった？｣

樹｢いや、息抜きがてらに飲み物を
Aさんこそどうしたんですか？｣

｢絆創膏とマスクの買い足し
昨日カバンの中見たら全然なくて｣

会計を済ませて何気ない会話をしながら事務所に戻っていると

｢誰か捕まえてください！｣

｢どけ！邪魔だ！｣

後ろから女性の悲鳴のような叫び声と男の怒鳴り声が聞こえた
男が持っているカバンはレディースもので瞬時に引ったくりだと理解した

｢樹君ここにいて！｣

樹｢え？は？｣

俺を曲がり角まで引っ張るとAさんは走ってくる男の前に立ちはだかった

樹｢Aさん！｣

｢どけっつってんだろ！ぶっ殺っ！？が、はっ...！｣

何が起こったのか分からなかった
気づけば男が蹲っていて、Aさんは男が持っていたカバンを取り上げていた

｢樹君、悪いけど警察呼んでくれる？
その後は私ひとりで何とかするし
あ、メンバーと高野さんに事情の説明と今日は仕事できないって伝えといて？｣

樹｢でもっ｣

｢今日は各々が考えた振り付けを合わせるんでしょ？
パフォーマーが1人でも欠けたら進まないことぐらいわかるよね？
君は今、自分がやるべき仕事だけ考えなさい｣

樹｢っ、はい.....｣

警察に電話をして事務所に戻ると

浦｢遅いぞ藤原〜｣

よりによってこいつか....

浦｢お？なんかあったと？｣

樹｢こういう時だけ鋭いの腹立つ｣

浦｢理不尽じゃね！？｣

樹｢とりあえずみんなの所戻るぞ
話すことがある｣

2人で皆の元へ戻ればそこに丁度高野さんもいて、起きた事を全て話した

山彰｢あのドアホ....また無茶しやがって
その男が凶器でも持っとったらどうするつもりやったんじゃ｣

拓｢Aさんかっけぇ....｣

龍｢警察とか大丈夫かな....｣

それぞれの反応をしている中俺は

樹｢すみません
ちょっとトイレ行ってきます｣

樹｢ッチ｣

浦｢珍しく荒れてんな〜｣

.....本当にムカつく
いつもみたいに馬鹿なことして皆を笑わせてればいいのに