俺達のマネージャー (ページ4)

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過去山本彰吾ページ4

山彰side

結果は勿論彼女が優勝、俺は2位となった

友達の祝福や励ましの声を後にして俺は帰ろうとするそいつを呼び止めた

山彰｢おい！お前！｣

｢あ、さっきの｣

山彰｢彰吾、山本彰吾だ
俺はっ、同い年で負けたのはお前が初めてじゃった
けど全然悔しくなくて、それが悔しくて！
心の中でお前には勝てんかもしれんって思ってしまった
だから！次会った時には絶対に勝つ！
俺はいつかEXILEに入って、ダンサーになるんじゃ！
二度とお前なんかに負けるわけにはいかん！｣

初対面でこんな事を言われても困るだけだと分かっていても伝えずにはいられなかった

｢私もね、初めて負けるかもって思った
私の所元々ダンスの大会とか少ないから
だから、彰吾君に会えて良かった
こんなにドキドキしながら踊るの久しぶりだったの
楽しかった！ありがとう！｣

そう言ってAは俺に住所を書いたメモを渡した

｢ダンスの友達ができたの初めてだ
また会おうね、彰吾君｣

それから俺達は手紙でやり取りをしていた

ダンスの大会で優勝した

まだ、お互いのようなすごいやつが現れない

地元に有名なダンサーが来たなど、本当にダンスの事ばかり話していた

年に2、3回会うのが恒例になっていた3年目の夏
Aから聞いたのは突然の別れの言葉だった

｢私ね、来年から大阪に行くの｣

山彰｢転校か？｣

｢うん.....EXPGってわかる？｣

山彰｢当たり前じゃろ
って、まさかお前.....そこに行くんか！？｣

Aはずっと俯いていてどんな顔をしているのか分からなかった

｢この前の大会で偶々スカウトの人がいて、特待生で入らないかって言われたの
家はお金持ちってわけじゃないから寮で暮らすことになるんだけど｣

山彰｢やべぇなA！｣

｢え.....？｣

山彰｢あのEXPGからスカウトじゃろ！？
よっぽどの事がないとそんな事になんねぇよ！
ずっと言ってたもんな！もっと上の人達とダンスがしたいって！
良かったな！｣

｢彰吾君、怒んないの？｣

山彰｢怒る？なんでだよ｣

｢だって、彰吾君もずっとEXILEさん達みたいなダンサーになるって言ってるのに私だけ｣

山彰｢アホかお前は｣

｢いでっ｣

泣きそうな顔をするAにデコピンをくらわした

山彰｢お前だって頑張ってきたんじゃろ？
それは俺も知っとる
努力が報われたやつを怒る必要なんかない
俺もすぐそっちに行くから待っとけ｣

｢っ、うん！｣

その約束から更に3年後

Aからの連絡が途絶えた