俺達のマネージャー (ページ11)

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LIKIYA side

｢お疲れ様です｣

力｢お疲、今日は誰？笑｣

楽屋に入れば不機嫌をモロに出しながら準備をしているAがいた

｢今回は力矢さんですよ
本当に意味わかんない
嫌がらせする為に態々手紙書くとか暇なんですかね？
ELLYさんの弟だから贔屓されてるとか、最年長だから気遣われてるとか、そんな事ばっか
贔屓で生き残れる程甘くない世界なのも、皆が力矢さんのこと尊敬してるって見ててわかんないんとか本当にファンなんか？
人の事とやかく言う前に自分磨きでもしてろっての｣

力｢うんうん
Aが俺たちの分も怒ってくれてるから助かるよ笑
とりあえず口悪くなってるから気をつけな笑｣

Aはファンから頂いたプレゼントや手紙の管理をしてくれている
怪しいものやあまりにも酷い内容の手紙はメンバーに渡る前に処分されている
多少の中傷的なものなら今までは通っていたがAが管理するようになってから一切来なくなった
そして

力｢そろそろメンバーも来る頃だから休憩行ってきな
そんな顔してたら何かあったって思われるし｣

このことは俺以外のメンバーは知らない
山彰や壱馬はなんとなく気づいているけど昂秀は｢最近褒められることばっかで嬉しいっす｣なんて呑気に喜んでいたから知らないメンバーがほとんどだろう

俺が知ったのも半年ほど前

マネージャーに確認したいことが会ってスタッフルームに行くと何かを捨てようとしていたAを見た

力｢それ、ファンレターだよね？俺達の｣

｢あ、いや、これは｣

力｢見せて｣

｢っ、あ！｣

奪うように手紙を取ればメンバーへの悪口が書かれていた
けれど内容はSNSでも書かれているような下らない内容ばかり
この程度なら今まで俺達の手元に来ていた
最近来なくなった原因はAが処分していたからだった

力｢このくらい言われても平気なのに笑
昂秀なんか海青や樹にこれ以上の事で怒られてるじゃん｣

｢メンバー同士はお互いを知っているからじゃないですか
皆の苦労も、努力も、ましてや傷つく姿も知らない人達に好き放題言われるのは私が嫌なんです
SNSは管理なんて無理だけど事務所に届くものぐらいなら私がどうにか出来ますし｣

俺達と行動を共にしてから半年も経たないのに、与えられた仕事以外もこなしてメンバーの事も考えてるなんて
呆れを通り越してちゃんと寝ているのか心配になる