8.大切な気持ち ページ39
sideユリ
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退院して3週間。
右手が自由に動かせないアタシは
大学に行くだけならまだマシだけど
日常生活を1人でこなすには
まだ難しくて。
Aが毎日アパートに来て
手伝ってくれてた。
「こんな事しかできないんだから、させてよ。」
これ以上迷惑はかけられないって
遠慮するアタシに
夕飯や朝ごはんのストックを作ってくれたり
洗濯物を干してくれたり。
たまに櫻井氏と安田も一緒に来て
一緒にレポートやりながら夕飯食べたり。
何気ない日常を取り戻しつつある。
だけど、心にポッカリ穴が空いたような
なんだか寂しくて、切ない気持ちになるのは
大好きな雅紀を失ったから。
“イカナイデ”
その一言が、言えなかった。
引き止めてしまったらきっと、なんの魅力もないアタシの所へ
雅紀を縛り付けてしまうから。
肩に負った傷のせいで
そばにいる雅紀を、傷つけてしまうから。
....これで、よかったんだ。
毎日、自分に言い聞かせて
雅紀への気持ちを、押し殺している。
「...ほれ、行くぞ。」
安田が慣れた手つきで
アタシのバッグを持って。
2人で講義室を出る。
「じゃぁユリちゃん、後でね。」
Aと櫻井氏が
反対側の入り口から出ていった。
今日はリハビリの日で
安田が付き添ってくれる。
そのあと、Aと櫻井氏と合流して
アタシのアパートでレポートやって
鍋食べる予定。
「いつもごめんね....。」
「俺も骨折った時世話んなったろ。
何回も言わせんなよ。」
安田は、アタシには何も聞かなかったけど
たぶん全てを知っている。
知った上で、アタシのそばにいてくれる。
「結構、腕上がるようになった？」
「うん...まぁ、アンタみたいにスポーツやるわけじゃないし。
これくらい回復できれば十分だと思ってるけどね。」
「利き手って厄介だよなぁ....」
「そこよね。やっぱちょっと力入りにくいから
そこ回復するまでは頑張りたいかな。」
2人で歩くのは
もう数え切れない回数になるけど
アタシはいつの間にか
それが安心できる場所になってて。
このまま、何も考えずに
悩まずに。
静かに生きていけたら、それだけでいいって
思い始めてた。
これ以上得るものなんか
なくていいから。
失くすものもない
穏やかな気持ちのまま.....
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遥(プロフ) - まみ公さん» お疲れ様ー！6回！読み逃げありがとうございます！！トラブルばっかりの2人だったので、合鍵疑惑晴らしてイチャコラして欲しいですよねっ( *´艸`) (2021年12月20日 5時) (
レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
まみ公(プロフ) - 遥さん、おわったよー！６回。またまたまた、読み逃げしました←もう、確信犯！笑。ユリちゃん、勇気を出せてよかった…安田くんのおかげ！でも、なんで合鍵持ってるんだろって、私も気になるところです…がっ！さあ、これから絶対イチャコラするよね？待ってまーす！ (2021年12月19日 19時) (レス) id: b826214e69 (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - さくさん» コメンテーターありがとうございました！！主役がブルンブルンにエンジンふかして待ってるので早く描いてあげなきゃ！！でもこのずっとお預け状態が楽しくなってきてる作者ですww (2021年12月19日 8時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - はい！DSHコメンテーターです！ユリちゃん、まーくん、本当によかった！！！これからはいい事言ってた翔くんの番かな！？(笑)これからもコメンテーターしていきますよお！ (2021年12月17日 22時) (レス) @page50 id: 22b2ab4ca6 (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - さくさん» 落ち着け！まずは深呼吸！危うくこの作品の主人公が誰だか忘れるところだったよ！ギリセーフ！カッコいい翔ちゃん出てきて良かった。アッチの方は翔くんのシャワーが長引いているようですwww (2021年12月11日 21時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遥
| 作成日時：2021年11月13日 22時
