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side翔




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予期せぬスマホからの着信は
Aからで。



席も立たずにその場でスマホをタップした。

みんなの視線が、一斉に俺に集まる。




「.....はい。」



『.....もしもし？翔？』


「.....どうした？」



『今、どこにいる？』


「.....相葉くん達と、晩メシ食ってる.....」


2人の会話に
みんなは声を潜めて、じっと俺を見てる。




『そっか。じゃぁ、また今度.....』



「お前、今どこ？」



『ちょうどバイト終わったとこなの。
会いたいなって、思ったけど....』



「すぐ迎え行く。その辺で待ってろ！」

Aの方から”会いたい“なんて
この機会を絶対逃したらダメだと思って。

慌てて席を立つ。


ボックス席の1番奥にいた俺を
みんなが押し出すように動き出して。




『えっ！？でも......』



「できるだけ明るいとこで待ってろ。
向かいのカフェとか、隣の本屋。」


『でも....』



「待ってろよ？」

電話の向こうで戸惑うAに
強い口調で念を押す。



相葉くんが、向こう側には聞こえないような小声で
”もっと優しく！“って言ってるのに気づいたけど
そんな余裕はなくて。


『.....うん。わかった。』



その言葉を聞いて
少しだけ安心して通話を切った。



松本「もう暗いから早く行ってあげな？」


相葉「めいっぱい優しくしてあげてよ？」


大野「カッコつけちゃダメだよ？」


二宮「アナタもう、崖っぷちなんですからね？」



めちゃくちゃ説教されて
めちゃくちゃ背中押されて。

俺がやらなきゃいけないこと全部
今、頭に入った。



”会いたい“って求めてきたAに
全力で応えたくて。




地下鉄乗って5分の駅で降りて
そこから10分。


Aの待つ場所まで
全力で走った。





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