らくだい魔女 〜貴方への変わらない愛を〜

〜変わらないものはいつもここに〜 ページ22

私は今、病院の中にいる
大きな怪我を負ったチトセと私は、同じ部屋で同じ時間を過ごしている

あの大きな出来事は、王国中、大陸中、世界中の大きな話題となった
キースは心を入れ替え、民のことを第一に考えるようになった
あの出来事のことをお母さんは探らなかった
力を使いすぎて倒れている私をお母さんは抱きしめてくれた

「フウカ、お前は周りに何を言われようと、たった1人の私の愛する娘なんだ」

その時気づいた
あぁ、私、みんなに愛されてたんだ
そんな私が笑顔でなくてどうする
お母さんの言葉が嬉しくて…

「フウカ、泣いてるのか？笑っているのか？」
「…嬉し涙よ。幸せすぎて涙が出るの、やっぱり私は笑顔じゃなくちゃね」

お母さんの目を見て笑顔で笑った
久しぶりに最高の笑顔で笑ったような気がした

カリンはあれから毎日のように私の見舞いに来てくれている
チトセが検査に行っている時、チトセへの感情を教えてくれた。
今はどう思っているのかとか、
詳しいことを聞けなかったけど、
チトセへ感情を伝えられないのは私のせいなんだから
その気持ちを吐き出すための役目としては丁度いいなぁと感じた

「いつか…カリンもいい人に出会えるといいわね…」
「そうねぇ…いつかで会えるかもしれないわねぇ…」

優しく、カリンの幸せを願っていた

カイは最近姿を見せなくなっていた

「やるべき事を見つけに行く」

と、言って、どこかへ行ったっきり、音信不通だ。
きっと、何か自分の役目を見つけたんだと思う
それが、貴方のやるべき事かどうかは分からないけど、私はそれを全力で応援するわ

だって、最高の友達だもの

チトセは…同じ部屋にいるけど、たまにしか…というか、とぎれとぎれで話している
中々会話が続かなくって、恥ずかしくて無言になる時もあるけど、毎日2人で笑いあっている
まだ、“好き”の二文字を口に出せないまま、今を過ごしていて、時々不安になる
この気持ちを伝えられないまま、また貴方はどこかへ行ってしまうのではないかって…
でも、もう恐れない。
ずーっと、信じてるって決めたもの

でも、チトセが私にプロボーズするのはそんなに遠くない未来









であるはずよ！

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