私を見てほしい。【文スト】【太宰治】【中原中也】

22話 ページ24

めぐみside


パァンッ！



　
しばらく夕日を眺めていたら、どこからか銃声が聞こえた

と同時に悲鳴も聞こえる



太宰さんほどではないが、これでも耳はいい方だ

私は音がする方に向かった


　

＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿
＿＿＿

港が見える丘公園近くの路地裏


？「だ...誰か...た...すけ...て...。」

消え入りそうな女性の声

　

気配の消し路地裏を覗くと、そこには複数の黒服たちと銃を突き付けられ、目に大粒の涙を浮かべる1人の女性＿＿＿＿

見たところ、黒服たちはポートマフィアではなさそうだ

　

思い当たる節がある

　
　
　
　

＿＿＿＿＿＿＿＿＿女性誘拐殺人事件＿＿＿臓器密輸＿＿＿

　

今日、探偵社の皆が早朝から調査していた事件

若い女性を誘拐、体内から臓器を摘出し、それを海外に売りとばす＿＿＿＿＿

最終的に臓器を摘出するのだからと、誘拐時、女性に抵抗されると迷わず殺し、無事だった臓器のみを売り飛ばすこともあるという凶悪犯グループである

　
　
　

たしか、ポートマフィアとの癒着も疑われてたっけ...
　
　
　

　
　
　
まぁどっちにしろ今することは同じ

女性に銃を突きつける黒服の背後に立つとマフィア時代、中也さんから伝授されたまわし蹴りを首に食らわせる＿＿＿＿＿まずは1人＿＿＿

　
私の突然の登場に驚く黒服たち

その隙に女性を逃がした

　

　

　

　


　


フラっ




　

　

　

　


やばい

今まで鳴りを潜めていた高熱がぶり返してきた

　

ふらつき、思わず壁に手をつく


あんな長い時間、海風に当たらなきゃよかった...


視界がぼやける

　
　

　


そんな私の様子に気づいた黒服の1人はにやつきながら私の額に銃を突きつける

　
　

　

　

身体が言う事を聞かない

　
　
　
　
　
　
　


＿＿＿＿嗚呼、私は死ぬのか

　
　
　
　


目を閉じる
　

　

自分でも驚くほど冷静だった
　


　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
　

　
　
　

でも
　
　
　
　

　

　
　
　

やっぱり最期に
　
　

　


　
　

　
　
　

もう一度
　
　
　
　
　
　

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
＿＿＿＿＿＿＿＿“治さん”と呼ばせてほしかった＿＿＿＿

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

夕方、ヨコハマの路地裏に1発の銃声が響いた＿＿＿＿


＊＊＊＊＊

夢主ちゃんはどうなってしまうのか...！！
　
もう1話更新できるといいな...

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