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「手続き、一段落ついて良かったわね」
「うん。秋さん、本当にありがとう」
「もう!いいのいいの。私はただちゃちゃっと名前を書いただけなんだから」

編入の手続きが終わり職員室を出る。例の書類にちゃっかりと木枯らし荘の住所・保護者欄に秋さんの名前を書いて事務員さんに提出したが、「うん、空欄は無しですね。お預かりします」とトントン拍子に事が進んでしまった。…これもゴーストに聞けば分かるのだろうか。謎は深まるばかりだった。





「で、でかい」
「ふふ、最初はびっくりするわよねえ」

「私がマネージャーだった頃とは大違い!」と笑う秋さんに連れられてサッカー棟に入る。そういえば、秋さんも10年前はサッカー部でマネージャーをしていたのだと本人から聞いた。私が知らないだけで、秋さんも登場人物の一人なのだろう。私が知っているイナズマイレブンは確か2作目だったかな、と考えを巡らせた。

一つの部活が使っているとは思えないほど大規模な施設に驚きながら秋さんの後ろを着いて行く。棟内のグラウンドに入ると、見たことのある黄色のユニフォームを着た男の子達が各々グラウンドに座っているのが見えた。休憩中だろうか。

「あ!Aー!秋ネエー!」

最初に私たちに気づいた天馬くんが大きな声でこちらに手を振る。すると、それぞれ話していた部員やマネージャーらしき子たちが不思議そうにこちらに振り向いた。大勢の視線を浴びるのが恥ずかしくて、体が固まってしまう。秋さんに「いってらっしゃい」と優しく背中を押され、手招きされるままに天馬くんのもとへ向かった。

「今来ちゃって大丈夫だった?」
「休憩中だから全然へいき!手続きはもう終わったの?」
「うん。教科書とかも貰ってきたよ」

少し背中を向けてパンパンになったリュックを見せる。そのまま天馬くんと話していると、何人か部員が周りに集まってきた。少数だが後ろで様子を伺っている人もいる(私を警戒しているのだろう、少し難しい表情を浮かべている)。うろ覚えだけど、みんなアニメに出ていた人たちだ。

視線を少し遠くへ向けると、ベンチの方で秋さんが誰かと話しているのが見えた。眼鏡を額でかけている藍色の髪の女性と、バンダナを頭に巻いている男性。顧問の先生方だろうか、挨拶しなければとそちらに足を向けると、ゴーグルを額に着けた男の子がずいっと近づいてきた。

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設定タグ:イナズマイレブンGO , イナGO , トリップ   
作品ジャンル:アニメ
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作者名: | 作成日時:2021年9月2日 22時

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