【オリジナル】アースラルジュ１０ (ページ11)

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第４３６話　暗闇の先と十八ページ11

ひたすら落ち続けた
さて、赤黒い空が見えてきた
着地は問題なく、ユティが手助けしてくれた

あ｢…案の定って言うか、予想通りというか…
いや、神様の時の地獄そのものかー…
って、そもそも同じところか｣

そう思うと、心のどこかで顔見知りに会えるのではないかと
例えば彼とか…
会いたいな…あれから３年は経つ
神様にとっての３年はあっという間なのだろうが
人間になった私にとっては3年は中々に長い…

ユティ｢さて…とにかく歩くとしよう
こういう場所は周りに何かないか見渡すことが大切なのだぞ～｣

あ｢そうねー…さっきから
空を何かが駆けて行ってるね
騒がしいのはきっとあいつのせいだと思うけど…｣

ユティ｢…足元にある血に関しては
ノーコメントといったところで｣

あ｢…地獄なら当たり前、と言いたいけど
確かに不自然な血溜まりだねぇ
なんだか何かが焼ける匂いもするし｣

それは遠くの方から風に乗って流れてきていた
レーヴェを探そうと歩みだしたのだった

・

ヤヨイ「…ふう…追っ手はまけたかな～っと
急がねぇと本当にイセンがやばいな…
どこか医療室とかないのかなー…」

？「止まれ、誰だお前！」

ヤヨイ「…おいおい、角から声かけるとか怖いっしょ…
単刀直入だけど…死神族？」

？「あぁ、そうだなー」

ヤヨイ「…？んー？この声聞いたこと…って
十八じゃないかよ！笑
ヤヨイっす！」

十八「あっ…あぁ！あんたか…
って、抱えてるのイセンかよ！？」

ヤヨイ「あぁ、ウルにやられたんだよ
なぁ、治療できる人いないかな？
俺あいにく医学はかじってなくてさ…」

十八「なら俺、回復薬持ってるから飲ませるわ
しばらくすれば動けるようになると思う
…にしても大変なことになったなぁ…」

ヤヨイ「なんだ？ウルのことか？」

十八「まぁウル様…ウルのこともそうだが
閻魔の息子のレーヴェが審判の場にある
地獄の釜を開けちまって亡者が溢れてきてるんだ
レーヴェはその中に行っちまったけど
ウルの姿が依然として見えないんだわ…
…面倒事…ほんとごめんなんだけどよぉ…」

ヤヨイ「…ここに来る途中は見てないな
……亡者ならAと時雨が何とかしてくれそうだし
俺は…ウルと凍らせた男の子捕まえないとなぁ」

十八「おい、まさか一人でやる気かよ…！
可笑しいよあんた…！
Aと時雨と違って、種族ないんだろ…！
……悪い、あいつらから聞いた」