大嫌いって言わないで５

・・・５ ページ17

｢えっ？だって消化不良で胃薬飲んだって……｣

ｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅ｢初日で疲れてんだと思って……｣


ヤーマダの必死の引き留めに、二人はポカン


山田｢大丈夫っ！大丈夫っ！もう治ったよっ！全然疲れてないーっ！｣


ヤーマダがそう二人に向かって叫ぶと

二人は顔を見合わせて笑い出しました。


ｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅ｢ふははっ！必死だなー！ヤーマダ！｣

｢ふははっ！じゃあ山田の奢りで行くか｣

ｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅ｢それが良い！いこーいこー！｣

山田｢なんだよ……。もう奢りでもなんでも良いよ……。

愚痴らせてくれー。｣

｢｢あははっ！(笑)｣｣



そして、三人で笑いながら焼き鳥屋へ向かいました。


『かんぱーいっ！』


運ばれてきた焼き鳥とビールで三人とも上機嫌で乾杯をしました。


山田｢しかしさー、女の子多くない？あの課｣

ｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅ｢そんなに多い？昼はうちの課じゃない人もヤーマダと同じテーブル座ってたけど｣

山田｢えっ？そうなの！？｣

｢居たね。見たことない人｣

山田｢Aが見たことない人って、どんな課からきてんだよ！｣

ｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅ｢あれ、営業の人っぽいよ。彼と話してるの前に見たことあるもん｣

｢そーなんだぁ。部羅度さん結婚するから、今度は山田狙いなのかね｣

ｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅ｢かもね｣


二人の会話をフムフムと聞きながら焼き鳥を頬張るヤーマダ。


山田｢A達って、なんでも周りとつるまないの？

年上も年下も二人を一目置いてるような……ビビってるような……｣


ヤーマダも二人の独特な存在感に気づいた様子


それが気になって直接聞くと、二人は顔を見合わせて笑いました。


ｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅ｢うちら、入社一年目に上司の不正暴いたのよ｣

山田｢えぇっ！？｣


出ました。新たな事実！


｢そうそう。『いかにも』な上司が居て、ムカついたからボロを探してたの、仕事しながら｣

山田｢マジで……？｣

ｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅ｢ソイツ、私にセクハラしてたの。言葉の。｣

｢おっ○い大きいねとかさ、スタイル良いねとか｣

山田｢セクハラ！？｣

ｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅ｢私、学校コンピューター専門だったから

結構なんでも出来て｣

山田｢あ、そっか！そうだったな！｣


ｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅさんて、結構出来る子なんですね。


｢で、私がその上司の回りを証拠探しに嗅ぎ回って｣

山田｢スゲーなぁ……｣

ｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅ｢で、見つけたのよ。ソイツの不正。

全部のデータを写して証拠も持って偉い人ん所に乗り込んだの。

そしたら直ぐにソイツ『カンッ』よ｣


クビのゼスチャーをして見せたｱﾝｼﾞｪﾘｰﾅさんに

山田は震えました。

・・・６→←・・・４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す