大嫌いって言わないで４ (ページ48)

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銀次くんの言葉に、秒速で睨みを効かせて全力で跳ね返す比与太

比与太｢貸さねぇーよ、バーカ！｣

"『あ！これは言い方がまずかった』"と反省した銀次くんは

改めて言い直しました。

銀次｢貸すって言うのはそう言う意味じゃなくてっ！

図書館の彼女に俺の話聞いてもらうように伝えてほしいんだよね！｣

それを聞いたAさん

お安いご用と、直ぐにOKをしました。

｢良いですよ？それだけで良いんですか？｣

銀次｢ホントッ！？うんっ！それだけで良いのっ！

二人で話せる機会をもてるだけで！｣

｢分かりました。言いに行きます｣

小躍りしそうなほどに喜ぶ銀次くんに

比与太が言いました。

比与太｢それ、何でAちゃんじゃなきゃダメなんだよ？

女ならサユとかいるだろ？｣

その返事に銀次くん

銀次｢俺のダチ、見た目でダメだと思う。彼女｣

比与太｢……確かに｣

全ての事情を理解したAさん

銀次くんに何時、何処に行って、何を伝えれば良いのかを聞きました。

銀次｢土曜日、夕方彼女が帰るタイミングでAちゃんにはお願いしたいんだけど｣

｢はい｣

こうして、銀次くんの恋のお手伝いをすることになったAさん

たらふく焼き肉を食べさせてくれた銀次くんに感謝をし

Aさんはヤル気満々です。

銀次くんとは駅で別れ、比与太と電車に揺られるAさん

今夜は比与太たっての希望で、Aさんの部屋へお泊まりすることになりました。

Aさんの部屋についた二人

すると比与太は徐に仕事鞄の中からワイシャツと下着を取り出しました。

比与太｢ジャジャーン！｣

｢えっ？もしかして最初から泊まる気だったの？｣

比与太｢っていうか、いつでも泊まれるように今日から鞄に入れたとこ～♪｣

｢なんだその準備万端な感じは！｣

比与太｢土曜日はスーツとかも置かせてね！｣

｢え。なんで？｣

比与太｢いつでも泊まれるように～♪｣

｢だからうちは狭いんだっつーのっ！｣

比与太｢ルンルンっ♪｣

Aさんの言葉には耳を貸さず、鼻唄を歌いながら着替えをソファの上に置きました。

"『ま、いっか』"と、Aさんも諦めて

バスルームにお湯をために行きました。

お湯がたまる間、二人は並んでソファを背にラグの上へ座ると

銀次くんの話をし始めました。

｢でも銀次くんさぁ、一生懸命だったね！｣

比与太｢あいつさ、根が真面目なんだよね。

だから真っ直ぐなんだよ。上手くいくと良いな……｣