四六時けんきゅー所！ (ページ25)

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水瀬side

確かあれは、小学三年生あたりのことだったかな。
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学校の行事で、劇をすることになった。

物語はシンデレラ。

僕はずっとやってみたかったヒロインの役をやることになったんだ。

楽しみなんだけど…少し不安なんだ。

｢なぁ、あいつ男のくせにシンデレラの役をやるらしーぜ！｣

都｢っ！｣

あぁ、最悪。

まぁ、確かにクラスのいじめっ子君がこんなに使える話題を見逃すはずもないけど。

｢えー？それってマジなん？｣

｢女主人公じゃんw｣

都｢ぅ、っぁ。」

あーあ、せっかくみんなと仲良くなれてたのに。

やっぱ、ダメかぁ。

そこに、話の状況が理解できていない日暮さんが来た。

日｢ねぇ、何で笑ってるの？｣

あ、待って、聞いちゃダメ…。

一番仲のいい日暮さんにまで知られたら、引かれたら僕は…。

そして、話を聞いたらしい日暮さんがみんなに向けていった。

日｢うん、で笑う要素どこ？｣

｢はぁー？だって男なのに女の役をやってんだろ？｣

日｢そんなんいったら、僕だって王子役だよ。｣

｢ぅ、そ、それは…。｣

弱気になったいじめっ子君を見て、日暮さんのとどめの一言。

日｢てか、君だって意地悪な姉役じゃん。おめでとう、意地悪なお前にぴったりだよ。｣

このけんかを見ていた人達から、クスクスと笑い声が聞こえ始める。

いじめっ子君は顔を真っ赤にして、無言で走り去ってしまった。

人がいなくなってきた所で日暮さんに声を掛ける。

都｢あの、助けてくれてありがとう。王子役なんだね。劇でよろしく。」

日｢こちらこそ。話ずらすけどさ、相棒って呼んでいい？君と親友である自信があるんだ。｣

都｢もちろん！あ、わた、僕もその呼び方マネしていいかな？」

日｢いいよ。あと、一人称も相棒が好きなのでいいからね。｣

都｢！分かった。これからよろしく、相棒！」

日｢こっちからも、よろしくね、相棒！｣

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都｢ま、こんな感じかな。」

壱｢そんなことが…。」

私たちの話を聞けて満足げな壱君を見て、少し安心する。

そんな子じゃないってわかってても、引かれるのは怖いしね。

ピコン

スマホの通知がなる。

見てみれば、どうやら秋人の提案でみんなで遊びに行くことになったらしい。

2人にそのことを伝えて、その日はそのまま解散した。