四六時けんきゅー所！ (ページ14)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:1,816 hit

依頼が十一つページ14

那叶side

壱クンが出ていった後僕らは適当に話をしていた。

り｢那叶さんって物の記憶を読み取ったりできるのよね？｣

日｢？うん、そうだよ。｣

り｢あたし、実際に能力を使ってる人ってあまり見たことがないの。だから少し気になって…。あのテディベアを使って、あたしが毎日寝る前に読んでる本を当ててほしいの！｣

日｢分かった。少し触らしてもらうよ。」

僕がそう言ってテディベアに触れると、僕の手の指先が淡く白色に光る。

そうしていると、少しずつ脳内に記憶が流れ込んでくる。

この本は…、

日｢えっと、これは…もしかして’平和に楽しく殺りましょう’かな？｣

り｢えぇ、そうよ！貴女はこの本知ってる？｣

日｢うん、知ってるよ。僕の先輩が読んでるんだ。｣

確かストーリーはとある教会に拾われた男の子のエルルが、怪しげなテレビ番組を見つけるところから始まるデスゲーム物…だったと思うが。

確かこの本はカバーがとあるアイス並みに固いことで有名だったかなー…。

にしても、

日｢失礼かもしれないけど、よく寝れる前に読めるね。それ結構表現とか怖かったと思うんだけど。｣

り｢でもストーリーがよく出来ていて、とても面白いわ！それに、感情移入するといっても所詮はフィクションだもの。｣

強い子だな…。

そう考えているとドアが開いて、

壱｢ご飯できましたよ。デザートも作ってみたので早く来てください。」

と、言い乍ら壱クンが入ってきた。

時計を見ればもう十二時になっている。

り｢もうこんな時間になっていたのね！早く食べたいわ！｣

壱｢そんなに急がなくても逃げないよ？走って転んで怪我しないようにね。」

り｢はぁい。｣

ダメだ。

もう2人が先生と生徒にしか見えない。

とりあえず分かったことは、

僕の後輩とちっちゃい子は可愛いということだけだった。