045：オススメは？ ページ46
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「えっ、と……」
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この前の会話を
ふいに思い出した
「いや……どうもこうもなってなくて……」
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知り合い？
友達？
それとも……
言葉を探すけど
どれも全然しっくりこなくて
ただグラスを見つめる
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裕翔「なーんだ、まだ片思いか」
「へ？」
裕翔「まだ気持ち届かず、ってとこ？」
綺麗な水色のカクテルに
口をつけながら微笑んで
裕翔「姉ちゃんがいいならいいけど、俺は」
目を合わせると
雄也「なんだかんだ(源氏名)ちゃんのこと好きだよね、裕翔くんも」
裕翔「あ、バレた？自慢の姉ちゃんだからさ？」
「なに……もう、」
ふいに見せる表情が
大人っぽくみえた
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裕翔「あ、俺そろそろ行くわ……姉ちゃんは？」
「んー、雄也まだ居てもいい？」
雄也「もちろん」
「じゃあ……もう少し居る」
裕翔「おっけ、これ俺の分ね」
雄也「ん、たしかに」
「明日仕事？」
裕翔「そうそう、綺麗なお姉さんからのご指名」
雄也「裕翔くん、食べちゃダメだよ？」
「いや、裕翔は食べられるんじゃない？」
裕翔「あー、もう二人して！」
雄也「はは、また来てね。裕翔くん」
「気をつけて帰ってよ？」
裕翔「わかってるって。じゃあね！」
楽しそうに笑うと
裕翔はジャケットを羽織り直して
BARの扉を開けて行った
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雄也「自慢の姉ちゃん、だってさ」
「……え？」
雄也「裕翔くん、ココ来て酔っ払うとそればっか言うんだよ」
「そう……なの？」
雄也「うん。だから姉ちゃんを傷つける男は許さないんだってさ」
目の前のグラスを交換しながら
雄也は優しく笑う
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「なんか……恥ずかしいよ、そういう話」
雄也「あ、ごめんね。つい」
「もう……」
雄也「(源氏名)ちゃん、次なに飲む？」
「んー、雄也のオススメ……とか？」
雄也「ほんと姉弟揃って好きだね、俺のオススメ」
だって
間違いなく美味しいんだもん
雄也のオススメ
なんだか声にするのは照れくさくて
アルコールを作る仕草を
ぼんやりと眺めた
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作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年4月3日 11時
