031：確認なんだけど、ね ページ32
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伊野尾「あ、(あなた)ちゃん。どーしたの？」
「ちょっと聞きたいことがあって」
伊野尾「うんうん、なに？」
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ハザードの音が混じる
電話の向こうに
小さな疑問を投げかけた
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「伊野尾ちゃんとダイキって、知り合いだよね？」
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伊野尾「あれ、気づいちゃった？」
「やっぱり……」
伊野尾「もう少し早く気づかれると思ってたけど」
「気には……なってたんだけど確信なくて」
伊野尾「相変わらず、変なとこ慎重なんだから」
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ずっと引っかかっていたのは
伊野尾ちゃんから
�狷�居後に連絡がこなかった�瓩海�
いつもなら
新しいとこどう？大丈夫そう？、って
電話がくるのに
今回は
なぜか来なくて……
ダイキに
その連絡をしてるなら
なんとなく辻褄があうかな、って
思ってた
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「なんで言ってくれなかったの」
伊野尾「大ちゃんに口止めされてたんだよ、言うなって」
「口止め？なんでそんな……」
伊野尾「知らないけど。ちなみに、入居決まった時から言ってたからね」
「そうなんだ……」
伊野尾「変なとこ頑固なんだよなぁ、大ちゃん」
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……なんでダイキは
そんなこと口止めしてたんだろう
私が知ってたとしても
大したことないはずなのに……
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伊野尾「大ちゃんは高校の後輩でさぁ、」
「……うん」
伊野尾「卒業しても、ちょくちょく遊ぶ仲なんだよね」
「今も？」
伊野尾「んーこの前、物件見にきた時が一年弱ぶりかな？なんか忙しそうだったし」
「へぇ……」
伊野尾「そういえば、(あなた)ちゃん」
「なに？」
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伊野尾「なんで大ちゃんじゃなくて、俺に聞いたの？」
「……、なんとなく」
たしかに
ダイキにも聞けた
聞けたけど……
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伊野尾「ふふ、仲良くやってくれてんなら俺は良いんだけどね〜」
「ん……、また連絡するね。ありがと」
伊野尾「ふぁーい」
電話を切って
ふと窓の外を眺めると
いつの間にか
空は暗く染まっていて
隠れるようにカーテンを閉めた
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作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年4月3日 11時
