017：約束だからね ページ17
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ダイキ「……、」
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ダイキは
ラミネートされた写真を
次から次へと
楽しそうに広げてく
まぁ、宣材写真なんて
客で見慣れてるんだろうし
きっと
茶化されるのがオチでしょ
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ダイキ「これ、全部(あなた)……？」
「ん？……そうだけど」
正しく言うなら
(源氏名)ちゃん、かな
……って、意地悪な言葉は
シラフの時まで取っておくことにしよ
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ダイキ「……へへっ、」
ひとつ明るく笑ったダイキは
恥ずかしそうに
一瞬手で顔を覆った
「……どしたの？」
酔っ払いすぎて
思考が幼稚化しちゃった、とか？
ダイキ「んっとね……」
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鼻の下を擦りながら
少し目線を泳がせると
ゆっくり私の目線をとらえて
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ダイキ「全部可愛い。……可愛いねぇ、(あなた)」
向日葵みたいな笑顔を
咲かせてみせた
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「……あ、ありがと」
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思わぬ反応に
思わぬ言葉に
優しい表情のダイキから
目を背けてしまうと
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ダイキ「へへ、どーいたしましてっ」
満足気なダイキは
広げた写真を丁寧にしまいはじめて
．
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ダイキ「……明日は、お仕事？」
「うん、お仕事だよ」
ダイキ「そっかぁ。……じゃあ明日は真っ直ぐ帰ってきてね？」
眉尻と首を傾げるダイキに
思わず笑いかけそうになる
「ん。わかった」
まぁ、いつも
仕事後に寄り道することなんて
……少ないけど
ダイキ「(あなた)、約束ね」
「ん。約束」
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絡ませた小指は
なんだか照れくさくって
．
撮影のデータを
大事にしまった私は
いつもより早く
眠りについた
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作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年4月3日 11時
