天使、天遣、あまつか ページ9
「自分の名が嫌いでした、あまつかなんて、嫌いでした」
「私は嘘つきです、天使じゃないのですよ」
そしてひとごろし。
「師範…?」
なのに。
なのにどうして…?
今、抱きしめているの?
私は人殺しなのに
罪や罰で汚れているのに。
どうして…?
「師範、しはんっ…伊黒、おばないさま…」
ただ、泣き喚く私を師範は抱擁した。
嬉しいんじゃない。
与えられなかったそれが今、ひしひしと伝わる。
愛ってなあに?
私を抱きしめてくれる、手を繋いでくれる優しい手?
毎日、愛を囁いてくれるあたたかなもの?
いいえ、いいえ違う。
今、私を黙って何も言わず抱きしめてくれるこの人こそが愛だと。
私は今感じた。
「俺を許せ」
あぁ、こんなにも優しい。
そして首に刺さる痛いもの。
ひとごろしを赦さない蛇は。
わたしに噛み付いた。
嗚呼…
「小芭内さま」
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いぬお(プロフ) - 露亞さん» あ"り"か"と"ぉ"こ"さ"い"ま"す"伊黒さんほんとしんどいです (2019年12月30日 13時) (レス) id: 5294fb0fb4 (このIDを非表示/違反報告)
露亞(プロフ) - 最高。伊黒さん尊い… (2019年12月30日 12時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
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