検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:6,597 hit

3 ページ3

「好きです、僕と、僕と付き合っ」


「ごめんなさい」


気分が悪くなるくらいの快晴。


雲が一つもない空にぎらぎらと光る太陽。


眩しくて目を逸らせば私に思いを伝えたであろう、彼がいた。


彼は私の返事を聞くと、耳まで真っ赤だったはずなのに睨みつけて「クソアマ」と呟いた。



興味のない人、ましてや好きでもない人から向けられる好意なんて。


気持ち悪いし。



目のやり場の芝生にとうとう蟻が現れて、いよいよ見るものを失った。


虫は嫌い。


人も嫌い。



どうせ矛盾を抱えて生きて他人を捨てるのなら、自分を蔑ろにして貴方を愛す。


それで十分。





階段を駆け上がって、教室に入る。



ねぇいつだったか言ってくれたでしょ。


愛するより愛される方が幸せだって。



ねぇ炭治郎は幸せ?


ねぇ



「炭治郎」


「あ、Aじゃないか、何処行ってたんだ?」


ねぇ炭治郎。




「む、幸田か」


「そうです、実は俺の幼馴染で」



ねぇ炭治郎。


どうして?



いいえ、煉獄杏寿郎先生、どうして炭治郎といるの?


やめてよ、汚させないわよ、炭治郎は。



「どうしたんだ、Aから怒ってる匂いがするぞ」


「そうかな」




笑みを貼り付ける。




「竃門少年、幸田と話をしても?」



「いいですよ、あ、Aはいいか?」





いいわけないけど。


無理に笑って頷く。











口パクで伝えた言葉。


気付いて。

4→←2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (24 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
17人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , キメツ学園
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:いぬお | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年12月15日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。