風柱とズルい継子の関係。【不死川実弥】

21.神様仏様お館様 ページ21

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次に目が覚めた時、私は自分の布団に居た。


ぼんやりとした頭で辺りを見渡せば、既に暗い。もう夜なのだと理解した瞬間、跳ね起きた。


やばいやばいやばい、任務……っ！



ドタドタと廊下を走り、『師範！』と叫びながら飛び込んだ座敷。


そこには。



『……ぶはっ！！ やっぱ今夜も、ちんまり師範！』


「るしェ！黙れェ！」



冬は日が暮れるの早いですよね。
うん、今夜もお可愛らしいですよ師範。

………いや違う、そうじゃなくて！



『今夜の任務！』



我が鎹鴉の姿はそこには無い………っていうかそもそも、今日はヤツに起こされなかった。
(いつもなら、任務前にうっかり寝こけていれば、容赦なく頭を突かれる)



「お前も今夜はやしゅみだとよォ」


『……師範、” さしすせそ ” って言ってみ、…………っ、いやそれは本気で危ないからヤメテ！』



今現在の握力では不可能、と判断したに違いない。

(多分、私に投げつけるため)湯呑みを掴みかけた師範を、どうどうと宥めた。



っていうか休み？！
まじか、私の願いが天に通じた！！


だよねーだよねー、ワタシ疲れてるもん！
師範が縮むようになってから、色々と負担多いし！


神様仏様お館様……！と悲鳴嶼さんばりに両手を擦り合わせながら、座卓の前にようやく腰を下ろす。


すぐに正面からは、「しょの代わり」とまだ愛らしい声。



「あちたはお前、うじゅいの任務に同行ちろとよ」


『エッ……』



宇髄さん、かあ………

えええーヤだな、無理難題押し付けられそうじゃん。(偏見)


それに師範と私のこと、いつも色々と聞いてくるし……この前もいつの間にか、屋敷に来てたし……

ぶっちゃけ面倒くさいな。



「うじゅいにゃ、余計なことゆーなよ」


『え？ 今の師範が、サ行をちゃんと発音できないこととか？』


「……テンメェ、あちたのあしゃは覚えてやがれェ……！」



怒りでわなわなと震えたって、推定年齢3歳じゃ可愛らしいだけなんですよ師範。


確かに明日の朝の復讐(？)は怖いけど、今この瞬間、目の前に居るカワイイ生き物の誘惑には勝てない……っ！


………いや、っていうか。



『ところでそれ何です師範？』



座卓の上、お皿にのせられているということは、恐らく食べ物なんだろうけど……


私の質問に舌打ちしてから、師範が教えてくれたことには。


「冨岡の阿呆がいきなり懐から出しやがった」という、見事にひしゃげたおはぎであった。



ひよ

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