風柱とズルい継子の関係。【不死川実弥】

16.胸スリスリ疑惑。 ページ16

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『蹴らなくてもいいじゃないですか！減るもんでもないのに…って！痛い！だから脛はダメですって！』


朝、目が覚めたら目の前に鍛え抜かれた素晴らしい胸筋があれば、触りたくなる、これ普通じゃないですか？ってか触らないと勿体ないを通り越して失礼な気がする！


『大体ですよ、先に師範が私の胸にスリスリしてきたからお返ししただけなのに！』

「………………………………………」


言葉を失った師範。
師範は(意外と)頭の回転が早いのだが、まだ処理出来ていない様子。ぶふ！何その顔。初見なんですが！


勿論、大嘘です。


さぁ、師範はどう動くのか…

うぶ弥様降臨。真っ赤になって走って逃げちゃう♡とか？ぶ！笑える。超かわいい。それとも「覚えがねェ……勿体ねぇことしちまったぜ…」なんて。私のだいなまいとぼでぃーを思い出せない事を後悔しちゃう？ヤダ♡今から思い出作っちゃいます？それとも「わりィ……責任は、とってやらァ…」とかどさくさプロポーズしちゃう？待って、ソレ最高じゃない？


『一生面倒見てください♡』

「………………………………」

『師範？』


結構長めに妄想したのにまだフリーズしている。
あまりの長さに師範の顔を覗けば、赤ではなく真っ青に。え、懲役刑でも科されました？酷い顔になってますけど。


仕方ない。可哀想なので、ココでネタバラシ。
どっきり★だーいせーこー！と、言ってはみたが、無言のまま。静かにその綺麗なお顔にいつも以上の青筋を這わす。


『す、すみませんでした！ほんの出来心で…(多分)もうしませんから！』

「………」

『無言が一番怖いんですって！知ってます？師範の圧ってハンパないんですよ？！』

「………」

『ごめんなさい！お願いだから無言はやめたげて。いつもみたいに怒鳴って、罵倒して、殴って蹴って下さい！←』

「………泣こうが喚こうがもう２度とテメェの部屋には入らねェ…」

『うぇぇぇえええ！それは困る！どうするんですか！私、次の日声ガラガラになりますよ？！おめめもパンパンですよ？！』

「………」

『ご近所さんからも苦情来ますよ！師範、その顔で虐待疑惑とかホントにヤバいですって！』


頭をフルに使って師範に考え直すように説得したが、師範は何も言ってくれなかった。


あーあ。やっちまった…
これからどうしたらいいんだろ……。










「意識してねェつもりだったが…やりかねねェなんざ…」


そのうち本当に…ガシガシと頭を掻く師範を屋根の上から音柱様が面白がって笑っていたなんて。
私は知る由もなかった。



あさひ(ごめん！)

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