風柱とズルい継子の関係。【不死川実弥】

02.縮みました。 ページ2

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「鬼の頸も斬らねェで…鬼殺隊の風上にもおけねェなァ。」

『………ふ、いや、…師範が心配で…ｸｸ…』

「ソイツを逃す事でどれだけの被害が生まれると思ってやがる。」

『ぶっ！で、でも！風柱を失う方が甚大な被害が…あはははは！』


笑ってんじゃねェ！そうがなる師範。うん。元気だ！



あの後、足の腱が切れそうになるくらい全力疾走をした。
師範は蝶屋敷に着いてからも凄く苦しそうで、どうしていいか分からず汗だくの師範に水をぶっかけたりしてみたが、容体が改善されることは無かった。(なほちゃん達にしっかり怒られました。)


暫く時間が経つと、師範の身体から蒸気が。
やはり水だ！と井戸水を汲んで戻ってくると、さっきまでそこに居たはずの師範が居なかった。


『誰…？』


いや、違う。師範だ！本人だ！間違いない！
だが、普段のデカい図体が今はしのぶ様と左程変わらない。いや、それ以下だ。顔も明らかに幼い。多分、時透くんより若い。


流石の私も初めは慌てた。でも、冷静に考えてみると、なんかこの師範になら勝てそう…。ワンチャン私が師範に…


『鍛錬が足らないぞ!実弥!』

「はい!」

『お前は未熟だ!私が鍛えてやる!だから、師範である私の分もしっかりと鬼を倒しなさい。そして、私の身の回りの事を全てしなさい。永遠に。』

「はい!師範!」



い、いい…っ！



人生イージーモード。
素晴らしい妄想を膨らませていると、師範が覚醒した。


すぐに自分の体の異変に気づいたのか手をひらひらとする師範に私は腕を組んで『私がお前の師範のAだ。』と名乗ってみたが、「何トチ狂ってやがる。残念だったなァ、テメェと違って頭は正常だ。」と。


師範を私好みの男に育てるという野望は秒で打ち砕かれるのだった。



そうして、冒頭にかえる。



笑いが止まらない私にいい加減にしろ、と凄む師範。
いつもの迫力の1/3といったところか。正直、まっっっっったく怖くない！


『まぁ、まぁ、師範。気を落とさないで。帰りにおはぎ買って上げまちゅから。ご機嫌直ちてくだちゃいね？』

「……」

『大丈夫、ママはどんな実弥ちゃんでも受け止めるからね♡』

「調子こくのも大概にしろォ…」

『す、スミマセンデシタァァァァァァァ！！！！！』


前言撤回、今の師範も十分怖い、怖すぎる！


くそー覚えてろよ！ドジっ子師範！
こんな機会滅多にないんだ！たっぷり遊ばせてもらうからな…！




あさひ

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