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全く掴めない男、不死川実弥さんに盛大に溜息をついて、次の作戦を考えていると、ふと湧き上がった疑問。


そう言えば、何処に向かって歩いているんだ?



『…あ、あの、私達は何処へ向かっているのでしょうか…?』

「みたらし好きなんだろォ?すげぇうまい店あんだよォ。」

『…っ!み、みたらしっ!好きです!大好きです!ってえ?よく知ってましたね、私の好物。』

「……まぁ、なァ、」

『そうとなれば!急ぎましょう!売り切れてしまいます!さぁ!早く行きましょう!』

「……。」




はぁ…みたらし…
その名を聞いただけで私のウダウダとした思考を吹き飛ばし、胃に隙間を空ける。


なーんだ!実弥さんってばめちゃくちゃいい人☆
みたらしが好きな人に悪い人はいないって死んだおばあちゃんが言ってた…気がする!



上がるテンションに繋いだ手をブンブンと振りながら向かった先は、年季が入った小さなお店だった。


私が外観を見上げていると、
ブンブン手を振って歩くのがお気に召さなかった実弥さんの手刀が脳天に直撃。

そうして、漸く手が開放された。



「いらっしゃい」



店内に入ると、おばあちゃんが顔に優しい皺を作って出迎えてくれたので、私も微笑し、会釈を返した。



抹茶2つとみたらし………………と、おはぎ。
たっぷりと間を取り、最後は消え入りそうな声で実弥さんは注文していた。





空いている席に向かい合わせで座り、注文したものが運ばれてくるのを待つ間、つい無言になってしまう。


何か話さなくては、と謎の使命感に駆られ、間を繋ぐ会話を必死に探した。



『…さ、実弥さんはおはぎが好きなんですか…?』



聞き終わった後、すぐに気づいた。
理由は分からないけど、恐らくこれは地雷だな、と。


詰んだ…と0.5秒遠い目をした後、そんな目をしている場合ではないと切り替え、言葉を紡いだ。



『お、美味しいですよね、おはぎ!私も大好きです!』

「…ンじゃー半分やるわァ」

『え、』



本当におはぎは好きなのだが、それより私はみたらしがいい。みたらしがあれば十分だ。


胃におはぎ一つのスペースすら作りたくない。
その分をみたらしで満たしたい…。



そんな事を考えていれば、おばあさんがみたらし…注文した物を運んで来た。


どうぞ、とテーブルに置かれたみたらし。


串には少し小ぶりのお団子が4つさしてあり、
表面を見れば、網でじっくりと焼かれている事が分かる。
そうして、その上には光る特製タレがたっぷりと。



一見しただけで分かる。コレ絶対美味しいやつ!!!


はぁ、キラキラしてる…っ!




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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥 , 煉獄杏寿郎   
作品ジャンル:恋愛
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あさひゆうひ(プロフ) - 京華さん» ナニシテンノ?おめめ心配。寝ろ寝ろ寝ろ。 (2月5日 5時) (レス) id: 62b927337a (このIDを非表示/違反報告)
京華(プロフ) - 初コメント失礼致します(いやこれ何でコメントしてないの?え?読んでたよね?と困惑。バグってんの?まぁいいや←)一気読みしてしまいました。惚れてくれてる実弥イイ!笑いながら読んじゃいました。眠いのに実弥熱が沸き起こって眠れないけど寝ます。また書いて。 (2月5日 1時) (レス) @page50 id: bb9635485e (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - なおさん» 完結して随分経つ話にコメントありがとうございます!とっても嬉しいです!鴉たち頑張りましたー! (2022年7月28日 23時) (レス) id: 62b927337a (このIDを非表示/違反報告)
なお - 鴉すごっ!天才やん そしてあさひゆうひさんもこのお話を考えれるなんて天才だよー 天才過ぎてヤバイ 不死川さんたちお幸せに!! (2022年7月26日 22時) (レス) @page50 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - 環さん» 環ちゃん!久しぶり…!まさか読んでくれたとは!!!オチを書きたいだけのお話でした。コメントありがとう!とっても嬉しかったです♥ (2022年4月7日 23時) (レス) id: 9c7376e839 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あさひゆうひ | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2022年2月2日 10時

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