過去の時間 13時間目 ページ13
.
かという私も、実際は周囲を見て発言する事が多く、本音を言うことなんて滅多にない。
(伝えられない本音は、ずっと胸の中……)
溜まれば溜まるほど、どんどん辛く、重くなっていく。
「はぁ……楽になりたい」
「どうしたどうした!浮かない顔をしているなぁ!」
近くで声が聞こえ、慌ててそちらを見ると、外ハネ茶髪の彼が笑顔でそこに立っていた。
「み、三毛縞くんか。びっくりした」
「いつになったら『ママ』って呼んでくれるのかな?それより、Aさんは何が楽になりたいんだぁ?」
私の隣に座った彼は、笑顔を崩さないまま、そう言った。
……作り笑顔じゃない、本物の笑顔で。
「私、もっと本音を言える人間になりたい。先輩を前にすると、どうしても“怒られたくない““癪に障りたくない“と思って、言えないの。
……言えない本音は、何処に行くのかなって、少し考えてただけ」
怒らせたら、メンバーの練習が中断してしまう。
「あぁ、またか」という迷惑そうな視線が、全て私に注がれる。
「プロデューサーなんて必要ないんじゃね?」という罵倒の声が、突き刺さって離れない。
自分が可愛いとは、こういう事なのだろうか?
人に真っ当に本音が言えなくなってしまったのは、自分を守りたいからなのだろうか?
「Aさんが頑張っているのは、みーんな知ってるから安心しなさい!」
「えっ」
「自分より目上の人に本音が言えないのは、誰だって同じ!そんなに深く思い詰めることはないです!」
______________ヒーローだと思った。
彼の言葉の全てが、すぅっと私の中に溶け込んでいく。
彼の存在が、こんなに眩しいものだと初めて気付いた。
「ありがとう、三毛縞くん」
「もし辛くなったら、いつでもママを頼りなさい!Aさんが辛い時は、力になってあげよう!」
当時、流星隊に所属していた彼だったが、脱退した今でも、彼は私のヒーローでいてくれるのだ。
_______________
お久しぶりです!
ようやくスランプから抜け出せそうです!
ここで少し宣伝を……
軽音楽部の副部長さん【赤葦京治】
http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Kg_01/
軽音楽部の副部長さんが気になっている赤葦くんのお話になってます
ハイキュー好きの方はぜひお目を通してみて下さい!
512人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
今宵(プロフ) - 一気読みさせていただきました!任務がどう関わっていくか楽しみです!! (2022年10月10日 21時) (レス) @page27 id: 6c82ee2695 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - 任務についてどうなっていくのか気になります (2022年7月26日 2時) (レス) @page27 id: 17169564a0 (このIDを非表示/違反報告)
愛那 - 暗殺教室もあんスタも大好きなので嬉しいです!!更新頑張っください!楽しみににしています!!! (2020年4月19日 12時) (レス) id: d42bf818f3 (このIDを非表示/違反報告)
Yy(プロフ) - 暗殺教室もあんスタも大好きなので最高すぎました← 続きがとても楽しみです!!更新頑張って下さい!♪ (2020年4月5日 21時) (レス) id: 4c46a4a080 (このIDを非表示/違反報告)
レナナミル♪(プロフ) - Edenが出てる!暗殺教室とのクロスオーバー面白いです! (2020年4月5日 14時) (レス) id: aefdd45bb5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:水神友花 | 作成日時:2018年7月3日 13時