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「かっ、勝己くん.....！申し訳なさすぎて無理です...！払わせて下さい！」
目の前に輝く夜景にも目もくれず、テーブルにつくなりAは眉を下げて言った。それには答えず店員に適当な注文を伝える。かしこまりました、と店員が下がったのから、Aに視線を据えた。
「あのなァ、稼いでるヤツが金使うのは当たり前ぇの事だっつうの。そうやって経済が回んだよ。
俺が買った服でお前が一層綺麗になるっつーのは俺の楽しみだわ。邪魔すんじゃねぇ。」
いかにも納得がいかない、という顔でこちらをじとりと見てくるAに苦笑する。
一見すると静かなようでいて、その実自分が納得していなければ一欠片だって譲らない、そんな強情なところも惚れたところのひとつだ。
Aはいつもそうだ。
弱ぇのかと思いきや、真っ直ぐ背筋が伸びている、そんな芯の強さがある。
強ぇのかと思いきや、本当はその奥底で、失うことを恐れて1人その肩を抱いているような。そんな儚い面もあった。
「......わーったわ、じゃぁ条件飲め。お前が俺の条件飲むことでこの件はチャラだ。」
Aが緊張の面持ちで俺の言葉を待つ。
視界の端からシャンパンが運ばれてくる。
細かな気泡が次々に湧き上がるそのグラスを持ち上げて言った。
「今日の服着て最初に出かけんのは俺とのデートにしろ。買った服全部な。」
服の枚数分、デート決定な。
そう言って歯を見せて笑った俺に、Aは眉を下げたまま、つられて笑んだ。
「...っもう、それじゃ私にメリットしかありません。」
そうっ、とAがグラスを持ち上げたのに、俺にもメリットしかねぇわ、とグラスを重ね合わせた。
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作者。
今回はシェエラさんのリクエスト、『お買い物デート』から書かせて頂きました！
遅くなってしまってごめんなさい！お話の構成上、あれをあぁして...と思ってたら思いの外時間かかってしまいました...。
気に入っていただけるといいのですが...！
デートというワードをかっちゃんに言わせたかっただけな感じもします笑。
とりあえずかっちゃんは自分で稼いでるしちゃんとお金使う人、と思いこうなりました。
余談ですが...。
服ネタは2回目ですが毎度実際の服を検索して参考に書いてます。。
可視化する機会はないのですがなんとなくその方が自分のイメージ固めやすいので笑。
リクエストありがとうございました！
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泉(プロフ) - Runaさん» あぁ、出会って下さってありがとうございます....！そんなに読み返して頂けるなんて本当に幸せです。神かはわかりませんが、だいぶ初期の作品にも関わらず自分でも褪せない、大好きな作品です。 (7月4日 22時) (
レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
Runa - なんか、なんか…！めっちゃお洒落っていうか！儚いって言うか…！！とりあえず好きです！！！三回ぐらい読み返しました！！こういう作品を神って言うんだなぁ…と思いました(*^_^*) (7月4日 20時) (レス) @page50 id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - ぽむさん» こちらこそありがとうございます、今出会って頂けただけでも嬉しいです^^ (2021年12月22日 18時) (レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - なんだこの素敵な作品はこんな作品に出会えたことを感謝です。てか！もっと早く出会いたかったです。ありがとうございました。 (2021年12月22日 13時) (レス) @page50 id: 10c6d472ea (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - モコ‐シファールさん» あーもうアー...もこさん好き...アー涙出る。。全部嬉しいです...もこさんとまたお話がしたいがために次作書いてしまいそうです笑。悲恋が苦手で、夢主たちを幸せにする事で自分も救われている部分があります。またもこさんとお話できたらいいなぁ。。 (2018年11月26日 16時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉 | 作成日時：2018年10月19日 19時
