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俺や他の奴らが目の前の状況に対して完全に固まっていた時。
寮の中からAが転がり出るような勢いでやってきた。
「勝己...！下がって！」
そう言い置くと俺を庇うように前へ出た。
その時、とぐろを巻くようにしていた龍が白い息を吐き出しながら、ぐ、とその首をもたげた。
『ハァ...なんだ、わっぱがワラワラと...随分と観衆の多いことだ。人間におれの姿が見えるか、珍しいこともあったもんだな...。
そこな小娘...貴様の力の影響か。
ははぁ、人間如きが、随分と大仰な力だな。』
「龍とか...初めて見た...めっちゃ喋るじゃん...人間の言葉話せるもんなんだなぁ」
「上鳴くん、静かに。下手なことを言っては駄目よ...あれは、ヌシよりも高位な、土地神クラス...桁違いの力...」
しぃ、と口元に人差し指をあて、Aが小声で制した。
「貴方様のそのお力、どこぞ名のある神佑地の土地神様とお見受け致します。かような地へ参られますはいかな理由でしょうか。」
鋭い龍の視線とプレッシャーを前に、Aは凛とした言葉を紡いだ。
『ハッ、小娘が知ったような口を。なに、退屈だったのでな、降りてきただけのこと。
退屈しのぎだ、お前のその力、おれに見せろ。』
「..........なぁに？感じの悪い龍ね！」
「え、ちょ、Aちゃん、“下手なこと”の基準教えてくれる？」
えええー...とアホ面がAの発言にたじろいでいると、パリィッと空間が火花を散らすようにプレッシャーが襲いかかった。
『小生意気な小娘。その力、よく知っているぞ。貴様結界師だな？その昔、このおれを手玉に取りおった女の結界師が居た。貴様の力、そやつに良く似ておる。いけ好かん力だ。』
パリッ、と電光のような攻撃がAを襲う。
その前に走り出た俺は、派手な爆破で攻撃を相殺した。爆煙とともに目の前の龍を睨みつける。
「テメェ、何しやがんだ。
黙って聞いてりゃブツブツダラダラ喋りやがって、要約もできずに神たぁ笑わせるなぁオイ。
挙句Aに手ぇ出そうなんざ寝言も大概にしろや！」
『...爆発小僧、貴様に用はないわ』
ギン、と龍の目が冷たく見開いた。
その瞬間、プレッシャーが跳ね上がる。
ビリビリと空間が揺れるようなプレッシャーを、その場の全員が肌で感じていた。
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泉(プロフ) - ミホさん» ありがとうございます^^物語に心を乗せて頂けたなら幸せです。 (2023年3月30日 18時) (
レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
ミホ(プロフ) - めっっっっっっっちゃキュンキュンした！！言葉に表しきらんほど感動した(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ (2023年3月30日 13時) (レス) @page50 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - しぃさん» ありがとうございます...！とても思い入れの強い作品なのでそう言って頂けると嬉しいです！2世のリクエスト頂いてるのでずっと考えてるのですが中々固まらず...いつかやれたらやりたいです！他作品も楽しんで頂けると嬉しいです* (2018年10月21日 11時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 一気読みしてしまいました。最高でした！！！！なんかこう、まだまだ続きが読みたいような、完結してスッキリしたような感じでモドカシイです。他の作品も楽しませていただきます (2018年10月20日 22時) (レス) id: b9e3ade31c (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - ネコさん» うわぁー...！小説自体この作品が処女作だったので、キュンキュンしたと言っていただけてすごく驚きました！誰かの心を動かせたのかと思うと本当に嬉しいです！ありがとうございます！次もぜひやりたいです。もし映画ネタバレ大丈夫でしたら続話もご覧くださいませね！ (2018年9月17日 16時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉 | 作成日時：2018年5月21日 0時
