『調部 律3』 ページ45
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画面に次々と入力をしながら、そんなことを思い出していた。
「...っちゃん、律っちゃんってば...！」
「ハァァイ...！クッ！私としたことがサクヤさんの呼びかけに気付かないなんて...！！！
「もう、そんな大袈裟な」
クスクスと笑うサクヤさんの空間が、スッ、と静かになるのがわかる。
「...律っちゃんには早めに言っておかなくちゃと思ってね...。
私ね、お腹に赤ちゃんできてね。」
つわりとか酷くて、心配かけちゃっててごめんね、と、それはもう柔らかく、笑んだ彼女に、目眩がした。
女神の子......そんなの...救世主誕生じゃないですかアァアァ.....！！！
そう言って感動で崩れ落ちる私に、律っちゃんお願い、一回落ち着こう？と声がかかった。
それから律っちゃんは本当に私に仕事をさせてくれなくなった。
なぜこうも私の周りは過保護な人が多いのか。
妊娠を告げた時の勝己もすごかった。
「っはあああああああああ！！？おい、Aまじか...冗談とか抜かしやがったら許さねぇぞ...！！」
「じょ、冗談でこんなこと言えないよ...」
がばりと抱き寄せられる、と思ったらハッとした様子の勝己がそっと壊れ物を扱うように私を抱きしめた。
その仕草に思わず愛しさが溢れる。
「...A、よくやった。産む以外のことは全部俺がやる。2人で守ンぞ。」
この人との間に愛しい存在があることを、心から幸せに思った。
が、しかし。
「アァ！！？出動するだァ！！？テメェ、ナメてんのかA！さっさと産休取れやぁぁ！！」
「いやっ、まだまだ生まれるの先だし、つわりもだいぶマシにはなってきたし...」
まだ働かないと...と言うと肩を掴まれ、鋭い赤い目に捕らえられた。
「A、お前の腹ん中に何が居る。お前ヒーローだぞ。敵にバレりゃ真っ先に腹狙われんだろが。
いいかA...、市民は俺でも他のヒーローでも救けられる。俺らのガキは今、お前にしか守れねんだ。」
「...ッ」
こくり、と頷く私を見て勝己は携帯を取り出した。
「おぉ、俺だ。今後の事務所の方針だ。いいか、妊娠中Aになんかありゃ俺は何があろうと即帰宅する。俺無しで仕事回るように今からシステム再構築しとけ！」
そう言って通話終了ボタンに触れた。
「っし、産着探すか。」
「それはまださすがに早いね...！」
子煩悩な勝己を見られることに幸せを噛み締めた。
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泉(プロフ) - ミホさん» ありがとうございます^^物語に心を乗せて頂けたなら幸せです。 (2023年3月30日 18時) (
レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
ミホ(プロフ) - めっっっっっっっちゃキュンキュンした！！言葉に表しきらんほど感動した(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ (2023年3月30日 13時) (レス) @page50 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - しぃさん» ありがとうございます...！とても思い入れの強い作品なのでそう言って頂けると嬉しいです！2世のリクエスト頂いてるのでずっと考えてるのですが中々固まらず...いつかやれたらやりたいです！他作品も楽しんで頂けると嬉しいです* (2018年10月21日 11時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 一気読みしてしまいました。最高でした！！！！なんかこう、まだまだ続きが読みたいような、完結してスッキリしたような感じでモドカシイです。他の作品も楽しませていただきます (2018年10月20日 22時) (レス) id: b9e3ade31c (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - ネコさん» うわぁー...！小説自体この作品が処女作だったので、キュンキュンしたと言っていただけてすごく驚きました！誰かの心を動かせたのかと思うと本当に嬉しいです！ありがとうございます！次もぜひやりたいです。もし映画ネタバレ大丈夫でしたら続話もご覧くださいませね！ (2018年9月17日 16時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉 | 作成日時：2018年5月21日 0時
