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雄英を卒業し、リューキュウ事務所でサイドキックとして働き始め、しばらくが経った。
私の個性柄、対人事件の他にも、災害救助や情報捜査など様々な案件に関わらせてもらった4年間だった。
サイドキックでありながら、ニュースでは同期の名前を多く聞いた。私も活動範囲が広く、ヒーロー活動以外も手がけたため、その例に漏れなかった。いつしかメディアでは『ヒーローゴールデンエイジ』と華々しく書かれることが多くなっていた。
中でも勝己は昨年誰よりも早く独立し、最年少で事務所を構えた。誰もが驚き、その実績に納得した。
勝己が独立して、もう少しで1年が経つ、かぁ...と天井を振り仰いだとき声がかかった。
「A、今日撮影でしょ?今回はねじれと2人で出演だってね、あとはいいから出発しな。」
「はい、リューキュウ。今日は夕方には戻る予定です。」
「あー、いいよ、今日は大きな仕事も入ってないし、終わったらそのまま直帰しな。ねじれにも伝えておいて。」
はい、ありがとうございます!と書類を片して事務所をあとにした。
今日は雑誌の表紙だったな、とスケジュールを思い浮かべながらオフィス街を歩いた。
「お疲れさまでした!サクヤさんの表情最高でした!ねじれさんとのツーショットなんて今月号は売れますよ〜!」
ウキウキと雑誌の担当さんが言うのに、「ありがとうございました」とふわりと笑うと、ちょっと惚けたような表情のあと、「あぁっ!この表情もいい...!キリがない...!」と言うのをふふ、と笑った。
撮影が終わり、更衣室で着替えを進める。
「じゃぁ私先に帰るね〜...、あれ!Aちゃん、直帰だって知ってたのかなぁ?不思議だねぇ!ごゆっくりね!」
窓の外に視線をやった先輩がにこにことそう言って出て行くのを不思議に思いながら見送った。
「おう、お疲れ」
雑誌社のビルを出たところに、寄りかかる人が居た。
帽子などで分かりにくくはなっているものの、見間違えるはずのない人だった。
「勝己...!?どうして!?」
「今日ここの雑誌の撮影だっつってたろ。」
「待っててくれたの...?」
おう、帰んぞ、と勝己が片手で私の荷物を、反対の手で私の手を取った。
ねじれ先輩が言ってたの勝己のことだったんだ...。
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作者。
いよいよ最終パート未来編です...!
意外と話数との戦いになりそうな予感ですが頑張ります...!
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泉(プロフ) - ミホさん» ありがとうございます^^物語に心を乗せて頂けたなら幸せです。 (3月30日 18時) (レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
ミホ(プロフ) - めっっっっっっっちゃキュンキュンした!!言葉に表しきらんほど感動した(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ (3月30日 13時) (レス) @page50 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - しぃさん» ありがとうございます...!とても思い入れの強い作品なのでそう言って頂けると嬉しいです!2世のリクエスト頂いてるのでずっと考えてるのですが中々固まらず...いつかやれたらやりたいです!他作品も楽しんで頂けると嬉しいです* (2018年10月21日 11時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 一気読みしてしまいました。最高でした!!!!なんかこう、まだまだ続きが読みたいような、完結してスッキリしたような感じでモドカシイです。他の作品も楽しませていただきます (2018年10月20日 22時) (レス) id: b9e3ade31c (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - ネコさん» うわぁー...!小説自体この作品が処女作だったので、キュンキュンしたと言っていただけてすごく驚きました!誰かの心を動かせたのかと思うと本当に嬉しいです!ありがとうございます!次もぜひやりたいです。もし映画ネタバレ大丈夫でしたら続話もご覧くださいませね! (2018年9月17日 16時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:泉 | 作成日時:2018年5月21日 0時