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決勝戦。
緊張の面持ちで、結弦が立ち位置に向かう。
雄英弓道部の面々も、緊張がピークに達しているようで、祈るようなポーズの奴までいる。
その中には、先日練習をサボって陰口を叩いていた輩もおり、シラけた気分で結弦に視線を戻した。
その場所からここまでは、大分距離があると言うのに、確かに結弦と目が合うのが分かった。
その瞬間、ぎこちなくも、二、と結弦が笑って見せた。
「おぉ、ブッツブシて来い。」
自分の上がる口角もそのままに、小さく呟いた。
たぶん、ぎこちない事この上ないであろう、この顔に貼り付けた笑みを見て、遠くに見える爆豪くんが笑んでくれた気がした。
壁が高いほど....ブッツブシガイ....！
そう心の中でおまじないのように唱えて、しっかりと前を向いた。
スパン、と静かな会場に小さく音が響いた。
次は、私の番......。矢を真っ直ぐ....、的まで届ける感じ...！
スウ、と弦を引き、目一杯まで引きしぼり
『試合結果は、両者、4射3中。
えー、これにより、
ドクリ、と心臓が波打った。
来た、サドンデス。
どうにかここまで、離されずに来たものの、次は、一本勝負。相手より中てられなかった方の、負け。
そのまま、何のインターバルも無く、射詰に移行する。先方が先に一本放った。
スパン、と当然のように的に吸い込まれた。
やっぱり、彼女はすごい。
ぎゅ、と唇を噛み、自分の射に意識を向けた。
ひとつひとつ、シン、とした緊張の空気を切り裂いて、スパン、と音を立てて交互に射を交わした。
矢道の脇の垣根に並び、部員たちが緊張をたぎらせて、祈っているのが見える。
ふ、平素、私のやっている事など、ろくに理解しようともしないくせに。心の片隅で、自嘲にも似た感情が静かに流れるのを、俯瞰しているような心持ちだった。
.......そんなこと、今は、どうだっていい。
射を重ねるごとに研ぎ澄まされる感覚があった。
何度かお互いに射を交わし、両者譲らない、ラリーのような射が続いた時だった。
キリ...............、
引き絞ったところで、ぎゅ、と眉根が寄った。
その射は、今までのものと、明らかに、
違った。
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泉(プロフ) - くじさん» ひーん....！ありがとうございます...！待ってると言って下さって嬉しいです...！ (2019年5月15日 8時) (
レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
くじ(プロフ) - 泉さん» いつまででも待ってるので泉さんのペースで頑張ってください…！！ (2019年5月10日 19時) (レス) id: db6b08d5ff (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - くじさん» 推しカプと言っていただけて最高に嬉しいです^^*うちの子たちが推しと呼んでもらえるなんてなんだかすごい...！活動、一時終了と言って頂けてなんだかほっとしています。。苦笑。またしっかり入れるようになったら書きたいです。 (2019年5月10日 14時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - つるぎさん» たくさんの嬉しいお言葉ありがとうございます...！また帰れる場所を作っていただけてとても嬉しいです涙。こんなにも作品をあたたかく愛して頂けて、こちらこそ本当に素敵な読んで下さる方に出会えて感謝です* (2019年5月10日 14時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - kazuさん» あたたかいお言葉ありがとうございます....！こちらこそ、素敵な内容で最後に物語を広げて下さってありがとうございました* (2019年5月10日 14時) (レス) id: 54e9f26b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉 | 作成日時：2019年2月20日 16時
