第十一話 ページ15
そんな話をしていると、宮君が寄ってくる。
いつの間に教室に来ていたんだろう。
若干驚きながら、おはよう、と挨拶をする。
すると、彼は顔を合わせるなり、
「昨日、言うたで」
と言った。
何を、と一瞬疑問に思って、すぐに思い出す。
放送した時に伝えた、あの言葉。
「愛想つかされたんちゃう」
と、侑に言ったということだろう。
『…そっか。どんな反応してた？』
確かにタイミング的にはバッチリだった。
まさか本当に言ってくれるとは思っていなかったけど、それは、このドッキリで彼に思わせたいものの大事な要素なのだ。
これ以上、私を蔑ろにして、女の子たちとベタベタしているようなら。
そういう、警告。
それを遠回しに、しかも人づてに言った。
「さぁ」
『さぁって』
「わからへんねん」
「どういうこと？」
だから、その " 薬 " が効いてくれればいいと思って反応を聞いたのだが。
角名君が重ねて問いかけても、宮君は首を左右に振るばかり。
聞いてすぐ、顔を背けられた、ということだろうか。
それなら、そう言ってくれればいいのに。
不思議に思って顔を見合わせていると、色羽が駆け寄ってくる。
「A！」
『え、なに、どうしたの』
そして、私の名前を呼ぶなり、手を掴まれて引っ張られた。
何か、焦ってるみたいだ。
そう察して、問いかけながらも彼女に連れられて走る。
廊下に出て、階段を駆け下り、また廊下を走る。
本当は立場的に、こんなことはしてはいけないけど、今回ばかりは。
理由も話さず急ぐ色羽に、私も嫌な予感がして。
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サラミ - 初コメ失礼します。もう設定から面白くて、どんどん読んでしまいました!!更新楽しみにしています。主様のペースで無理しないように頑張ってください!!!上から目線ですみません。 (2022年11月7日 21時) (
レス) @page18 id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音琥
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/jjijwihief/
作成日時：2022年11月2日 18時
