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段々と、空が白んできた。

郊外の大きな道路脇に佇むネオンと、空の薄暗いグラデーションがいよいよ夜の終わりを感じさせる。僕らはバンの中で寄り添って薄目を開き、アリーナツアーのため日本を目指していた。仕事で現地に入っているテミニを除き、早朝の飛行機に乗る予定だ。


助手席にはジンギヒョン。
隣にはキボミヒョン、後部座席には


懸命に腕を伸ばし、僕の肩に頭をあずけ目を閉じているキボミヒョンとツーショットを……

「ちょっと、スッピンの盗撮やめて」

親指でシャッターを押す瞬間、目をつり上げてカメラの前に手のひらを伸ばしてきた彼は、目深にニット帽を被って反対側に頭を倒してしまった。

「兄さんのスッピン、可愛いのに…」
「ヒョンに向かって可愛いとはなんだ」
「全力で褒めてるんです、喜んで」
「ヒョンを褒めるだなんて生意気、お前はいつからテミニになったの」

「…んうぅ、るさい」

キボミヒョンとしばしの攻防をしていると、不意に後部座席で子犬が鳴いた。
ジョンヒョニヒョンだ。眠りの浅いこのヒョンは、きっと眠れてなんかいないだろうけど、眠る努力を邪魔してしまったことが申し訳ない。
車内に再び沈黙が訪れた。
すっかり寝る体勢のキボミヒョンの手をそっと握って、ヒョンの眠気で温まった手のひらを触りながら、僕だってと意気込んで目を閉じた。




再び目を開くと、ターミナルに向かう空港敷地内の道路が見えた。空はすっかり明るく、朝がやってきている。隣のヒョンは既に起床していたらしく、ブルーライトを車内に広げて、誇らしげに笑っている。

「…ええ、兄さん、」
「無防備に寝てるお前、可愛かったから」

眠る前には見られなかったマスクを装着して、口を開けて眠る僕とのツーショット。

SNSに掲載された1枚には瞬く間にコメントとハートが広がってゆくのだった。

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うさみみ(プロフ) - えみ様はじめまして♪続きはまだですか?もっと読みたいです (2018年9月2日 1時) (レス) id: 1190039706 (このIDを非表示/違反報告)
えみ(プロフ) - セティ様 はじめまして。このような文章に感想を頂き、本当に嬉しく、そして励みになります。なかなか更新出来ませんが、完結を目指して投稿致します。お付き合い頂けましたら幸いです。 (2018年3月13日 16時) (レス) id: 9d750210cd (このIDを非表示/違反報告)
セティ(プロフ) - えみ様、はじめまして。SHINeeの男主人公の物語楽しみにしております。今後、どうなるのかワクワクしております。 (2018年3月2日 0時) (レス) id: 679e7bc534 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えみ | 作成日時:2018年2月19日 17時

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